2008/07/29(火)22:40
Mission: Make it possible
毎年8月は夏期講習をします。それはいいんですが、今年は受験生が多いので本当に緊張します。特に高校3年生は今年人数が多い上に志望校のレベルが違う生徒が来ますので難しい。
今「Mission: Make it possible ~長文問題を制圧せよ~」というプリントを作っています。当教室のタブー・ワードの1つが「無理!(impossible!)」なのでミッション・インポッシブルはダメ。「ミッション無理から可能にしろ」です!
それぞれの隊員の前に立ちはだかる空所補充問題や内容把握問題、英文和訳をそれぞれ適したウエポン(文法や構文、解釈の知識ね!)を駆使して一つ一つクリア、長文問題を最終的に制圧するというすばらしいアカデミック・アクション・ムービー!<ムービー??監督及び特殊部隊のトレーナーは僕ね。
それはいいのですが・・・脚本が難しい。脚本ってそのプリントを使って説明していく手引きですね、それが難しい。簡潔にそれぞれの攻略法とウエポンの特性と正当な使用法および掟破りの使用法を教えないといけませんからね・・・。<なんのことだかサッパリだー。予習だけで僕は息切れ気味です・・・。だっていくら僕が慣れているとはいえ大学受験の上級の問題ってボリュームもあるしよく読まないと難しいもん!
今高校生たちは一番苦しい時期だと思います。夏休み前までは「自分が何が判っていないか、何を知らないか」を知ってそれをやっつけてきたのですが、今その経験を元に問題集をやってもらうのですが・・・頭の中で整理し切れていない状況なんですよね。だから意外に簡単なものも難しく考えすぎてゴチャゴチャになってるんです(彼らの言葉で言うとバグっている、です)。で、先日難易度はそれほど高くない和訳に取り組んでいえたT君が「先生、わからへん!助けてください!」と言うので全部を言わないでヒントをあげました。彼は理解はしたのですが日本語にうまく直せない。これは英語じゃなくて国語力。でも彼は国語力はあるんです。今スランプで頭の中がゴチャゴチャ。それで僕がまず荒削りな訳をして、それを日本語としてすっきり通るように訳してみました。彼は「おおお!なるほど!先生、あっざーす!」と一生懸命それをノートに写しながら「当たり前のことやけど・・・先生の訳はすごい。説明聞いたらなるほどと思うし納得行くけど・・・オレが必死で悩んでいるのを先生は苦もなく訳すとは・・・悔しいなあ。涙出てきた。」と言います。ぱっと見たら笑いながら本当に目に涙をためていました。みんな大爆笑で、彼は笑いを取れて大満足でしたが、僕は思いました。うわ・・・ホンマに苦しかったんや・・・。わからなくてどうしようって不安に思ってたんやなあ・・・って。僕も昔そんな時期があって、悔しくて悔しくてたまらない時がありました。痛いほど彼の気持ちがわかりました。でも大丈夫!だってそんなの一瞬なんですよね。夏期講習でミッションをこなせば彼も立派なエージェントですよ。
僕は、古いですがこの「青春真っ只中」の生徒達の頑張りや苦労をいつも見ているわけです。だから生徒たちが可愛くてしかたがない。「われら青春!」や「コンバット!」を地で行くホットな英語教室なのであった!ただし、先生は体弱いが、な・・・。