2005/12/12(月)18:17
タイガーマスクとワタクシ
この写真については、記憶が鮮明にあります。
これは5才の梅雨の時期です。
朝、チラシを見ていた母が、「タイガーマスクが来るよ♪」と、私に伝えた時の
衝撃波は大変なものでした。
その期待は約束の夕刻には頂点に達し、母とふたり、足速にタイガーマスクの
待つ近所の商店街に向かうのでした。
小雨降る中、会場にいたタイガーマスクは、カメラのストロボを焚かれ、
子供たちをひとりひとり丁寧に抱きかかえておりました。
列に並ぶワタクシは、彼の長身に圧倒され、彼の黄金に輝くチャンピオン
ベルトにうっとりし、そして、彼の貫禄ある勝者の微笑みに・・・
・ ・・なんで、タイガーマスクが笑っているのでしょう!?
彼は、常に、憮然としていなくてはならないのに!
ちょっと、残念でした。おまけよく見ると、無精ヒゲです。
だいたい、口のなかに顔があるのが、どうにも理解できませんでした。
母は、不審そうなワタクシを「ほれ!順番が来たよ。ホレ!」とあおるのでした。
それでも撮影時には営業スマイルを欠かさないワタクシでした。
横尾けいすけ