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2009.01.19
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カテゴリ:政治

不況の一年になるのであろう今年のキーワードは、「派遣」でもなく、「格差」でもなく、「ワーク・シェアリング」だと思われます。

今年一年、我々が考え選択しなければいけないのは、ワーク・シェアリングの可否・選択です。

ワーク・シェアリングとは、仕事(生産や受注)が減った時、従業員をクビにしないで、従業員みんなが賃金カットなどして凌ぐ方法です。小さな工場を例にして説明したいと思います。
月給30万円の工員が5人居る会社があるとします。
この会社の労務費は30万×5人=150万円です。
売上げ(正確にはアラリ)が150万円以上ある時期はよいのですが、不況になると生産品が思うように売れなくなる事態も起こります。
もしこの会社が不況で、売上げが130万円になってしまった時、三つの方法を選択しなくてはなりません。
1. 5人居る従業員を3人にする。(つまり2人解雇)
2. ワーク・シェアリングで、5人の給与を下げる
3. 会社解散(倒産)
4. ヒット商品開発により、みんなが潤う。
最近話題とされる派遣斬りも1案に含まれます。

1案は、3人が幸せですが、2人は路頭に迷います。
2案は、みんなが月収30万円から月収26万円で我慢する手段=ワーク・シェアリングです。
3案は、5人全員が致命的。
4案は、理想ですね。

先日、トヨタが2案のワーク・シェアリングを積極導入しはじめました。
事によっては、他社での導入が拡大されることが予測されます。

ワーク・シェアリングの先進国フランスの状況によると、利点と問題点が見え隠れします。
おおきな利点は、みんなが食い凌げる事です。
みんなが何とかなるので、これは素敵な事です。
「100人が幸せでも、ひとりが絶望ならば、それは悲しい社会である」と、哲学するならば理想な手段かもしれません。
格差社会特有の犯罪も減るかもしれません。

しかし、問題点もあります。
みんなが少ない収入に似合った生活をしなくてはなりません。
26万円で親子4人の家庭を維持するには、今の生活観をひっくり返さなくてはなりません。
贅沢を知った後の貧困な生活は惨めなものです。
知らなければ問題なく出来る質素な生活も、知ってしまうと覚悟が必要です。
また、個人が幾ら仕事で努力しようが給与に反映しなくなるので、意欲衰退が心配です。
昭和には高度成長期がありましたが、この躍進を成し遂げた要因は、労働者ひとりひとりの努力と工夫であり国家の政治力ではなかったのです。
「努力して報われたい」そういう気持ちが労働者にあった業種は躍進しました。
一見英断のように見えるワーク・シェアリングですが、気をつけないと一部の公務員や一部のタクシー会社のように廃退した状態になります。

受験の時期ですが、「努力して報われたい」と頑張った学生が社会に出てみてガッカリしないような社会を用意してあげたいですね。



博学研究家 横尾けいすけ Yokoo・D.B.Keisuke
yokoo@mopera.net





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最終更新日  2009.01.19 20:51:12
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