「100万回生きたねこ」 再考
2009.02.09に記載した日誌は「100万回生きたねこ」という絵本の紹介でした。1977年からのロングセラーであり、おそらく、通常の小学校の図書室には、この本が今でも有るだろうと思われます。多くの児童が“訳の分からない”ストーリーを読みながらも、なんとなく感動しているところは注目すべきなのだと思います。ストーリーは、猫が輪廻転生を100万回繰り返して、死んでは生きを繰り返します。99万9,999回まで、その猫は愛する事が出来なかったのです。毎回飼い主から愛されていましたが、猫は飼い主すら愛する事が出来ませんでした。そして、最後の最後の生命で、猫は白いメス猫を愛する事が出来ました。だから、もう、生き返る事は無かったのです。輪廻転生の世界では、肉体に宿っていない魂を中心に考えます。物質でない魂の時は傷みも苦悩も無く学びようがないので、不完全で幼稚な生物と成って、苦労を重ねて学ぶのです。この学びをカルマと言います。仏教用語では業(ゴウ)と言います。カルマの内容は人それぞれといいます。でも、その基本は愛する事だと感じます。この絵本の猫は最後に生き返りませんでしたが、きっと、彼のカルマを成し遂げたので肉体に宿る必要がなくなったのだと思います。すごろくでいう「上がり」です。大金持ちに成るよりも、大成功するよりも、もっと大切なものがあるのかもと思ったら、読んでみてください。横尾けいすけ Yokoo Keisukemail to cayman450s@yahoo.co.jp