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2005.06.06
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カテゴリ:仕事
田口ランディさんのブログでホスピスについての事が書かれていて、思うところがあったのでトラックバックします。

昨年末まで外科と泌尿器科の混合科に勤めていたのですが、めずらしい病院で、手術をしてもしなくても、希望の人には終末期まで担当する病院でした。
普通の総合病院は、手術や化学療法をするけど、終末期にあって手の施しようのない人は転院するのが一般的です。
10年くらい前に、高校の担任が肺がんになり、北海道の中でも有名で大きな病院に入院しました。
手術をしたけど手遅れで化学療法も効かないと転院を勧められ、医師は回診にさえ訪れなくなったし見放された、と落胆したのを見ていました。
だから、今の病院は、信頼して手術した医者に、たとえ死ぬ事になっても最後まで担当してもらえるのは嬉しい、という患者さんに何人も出会って、いい病院に勤められたなあと思いました。

ただ、患者さんをホスピスに送ってあげたかったと感じるケースも沢山ありました。
なぜホスピスなのかというと、普通の一般病棟は、他の急性期患者さんがいたり、面会時間の制限があったりと、患者さんとご家族が最後の時間を有意義に過ごすための環境が整っていないからです。
健康な者にとっての1日や1時間は、これからの人生のほんの一部しか占めないけど、生きる期間を限定されてしまった人には、たったの1日が残りの人生のほとんどだったりします。
しかも、怠さも痛みもなく、気持ちよく動けたりコミュニケーションを取れる時間は、1日のうち数時間しかない事がほとんどです。
その数時間を少しでも延ばしたいし、有意義に過ごせるようにと思い関わっていますが、一般病棟で他の手術患者さんや急変処置に関わっていると、絶対的にマンパワーが不足してしまい、そのわずかな時間を逃してしまう事もあります。
それが日々のジレンマでした。

がん転移で下半身麻痺になり動ける事ができず、横になったまま入れるお風呂だけを楽しみにしている末期がん患者さんがいました。(とても多いケースです)
末期だから発熱を繰り返し、入浴を予定しても熱で中止になる事もありました。
その日は久しぶりに痛みがなく意識もハッキリしていて、入浴したいと希望していました。
ご家族も看護師と一緒に介助したいとの希望がありました。
看護師の勤務が少なく、手術患者が多数いて、他の末期がん患者さんもいて、でも、明日明後日にも亡くなるかもしれない状態だから、なんとか入浴させてあげたいと、チームの看護師3人で協力して時間を確保しました。
その確保した時間帯に、もう片方のチームが忙しくなりました。
でも、それはほんの一時的なもので、人の命が関係するような事ではありません。
入浴の準備をしていたら、主任に「隣のチームが大変なのに、そんな事いつでもできるでしょ!」と怒鳴られ、状況を伝えても「優先度を考えて!」と言われ、それでも「はい」と言わない私たちに「本当に人の話をきかない。もういい!」と立ち去って行きました。
直後に、ご家族から「また熱が出てきたし、もういいんです、、、。ありがとう。」と言われた時は、涙が出そうでした。
そうであって欲しくないのですが、たぶんその声は、患者さんとご家族にも聞こえていた気がします。
その患者さんは、翌日亡くなりました。
主任の言う優先度って何なんだろう?
入浴介助はそんな事?
忙しいとか人が足りないとか、物理的な事を理由に、大切な事を蔑ろにしたくありません。

がんの終末期は、化学療法をすれば、逆に体の負担になって死期を早めてしまう場合か、様々な抗がん剤を投与したけれど効果がなかった場合は、ペインコントロール(痛みのコントロール)が治療の主になります。
でも、麻薬をはじめとして鎮痛剤の投与方法さえしっかり勉強していない医師が多く、出来るつもりになっている医師もたくさんいます。
看護師も知識・経験が乏しいと、それを良い方向に誘導できない状況です。
本当に低レベルです。
それから、ホスピスに転院してから、急に具合が良くなってそして体調がもどるというケースは、本来ありえません。
あるとしたら、病状は進行していても緩和ケアが上手く行って、症状が軽減しているだけのこと。
ただし、もしかすると、まだ治療の方向性があるのに、終末期医療をする自信がない、または判断を誤った医者が、ホスピスに任せてしまったというケースという事はあるかもしれません。

医療の場で働いていると、現実を知りすぎて本当に嫌になる事がたくさんあります。
矛盾だらけで、自分の方が押し潰されそうになります。
でも、いい先生と一緒に働けたり、いい治療・看護ができたと思う事があると、そこから逃げては行けないなと感じます。

リスUPリス → 「消費生活・その2」





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最終更新日  2005.06.06 22:43:55
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