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さいたまピアノ工房 オーナーのつぶやき

さいたまピアノ工房 オーナーのつぶやき

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2015.02.08
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カテゴリ:リビルド
2013年夏、ドイツに住む日本人の方から、オーバーホールの依頼があった。
ベヒシュタインL型で、ロシアで購入し、ドイツへ持ってきて、それを日本に送りたいのだが、現地の技術者に聞いたら、修復が必要で、日本ですべきとアドバイスされ、、
以前日本で別件でお仕事をさせていただいた関係から、私に相談が来た。

写真で見る限り、本当に修復する価値があるのだろうかと思い、正直にお客様に尋ねたところ、思い出があるのでどうしても、という事だった。

送られてきた写真

修復前全体

中は、ひどい。

ピン板の割れ

響板の割れ

外も。

外装の割れ



写真をみて、見積もり回答し、お客様のGOが出て。
ドイツからはるばる工房に送られてきた。

入庫時

外装がこれ以上剥がれないようにとテープが張ってあり、痛々しい感じがした。
国境を大きく越して、当然環境が変化し、、、卵の殻をむくように大屋根の塗装は剥がれてしまった。
全塗装を決断してくれた。


作業開始。

まず、掃除して、
掃除

弦を外して、
脱弦

鉄骨を外したら、番号が出てきた。ボディーの番号と同じ番号が。
鉄骨裏の番号

このピアノ、製造番号が鉄骨の再塗装の際に消されてしまってた。ボディーの番号でだいたい年代がわかるけど正確ではない。

アクションの製造年はわかった。
アクション製造年

当然この年月よりも遅くに出荷されたのだろうけど、このころ忙しかったし、遅くても一年以内に出荷したと想像できる。


今回のメインは、ピン板と、駒上面の交換。それと外装(委託した)。

ピン板。

まずは、確認。高音部は、もはや機能不全。調律不能。ピンも簡単に取れてしまうほど割れてた。
ピン板高音部

全てを切り取り、オリジナルを参考に、ドイツから輸入した楓のピン板を加工した。
単純なコピーはしなかった。これだけ割れるのは、恐らく製造でピン板の加工が甘かったからと考えたため。
宛てには出来ない。

ピン板加工









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最終更新日  2015.03.03 23:43:59
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