メガネの軌跡

　今日僕は、就職活動の帰り、
京都の四条通りを歩いていました。

　大抵就職活動の帰りは、
知り合った人と、一緒に帰っているのですが、
今日は、一人でした。

　しかも、
夜7時くらいだったので、
人が、沢山いました。

　僕はジュンク堂で、本を買いました。

　少しでも早く、読みたかったので、
往来者が沢山いる、狭くて、歩きにくい、
四条通りを早歩きで、歩いていました。

　しばらく歩いていると、
ドンッ！！と、
女の人の手と、僕の足が当たり、
その子が、手で持っていた、
携帯を、落としました。

　その女性は、
いかにも、今風の金髪で、巻紙で、
露出度の高い服を着ていました。

　僕は、
その落ちた携帯を、拾おうとしましたが、
その子が、先に拾ったので、
「ごめんなさいね、手大丈夫ですか？」
と尋ねると、
「あっ、大丈夫ですよ、ありがとうね。」
と言ってくれました。
いい笑顔でした。

　僕は、
無性に嬉しくなりました。


　人は見かけでは、判断できない、
する方が馬鹿げている。

　彼女が、
普段どんな生活をしているか、
どんな仕事をしているか、
全くわかりませんが、
優しい心を持っていると、
思いました。


　人は皆
　元は善人
　汚れても
　自然に還り
　綺麗な心