2008/02/27(水)00:53
#16:己が信じた力を用いて
さ、シオン。急いで下さい!ミズキさんの手伝いに行きますよ。
分かっているがあの二人との戦いでかなり消費が…。結構辛いんだぞ?
私だって同じです。しかしミズキさんは1人で一個師団クラスの量と戦っているんですよ?弱音を吐いてはいけません!
!そう、だったな。良し!ミズキ、今助け…に
あら?今行こうとしたところなのよ。でも来たって事は勝ったって事ね。初めて能力者と戦ってるって感じだったから心配したのよ~。でも良かったわ~♪(辺り死屍累々
あのミズキ、さん?これは一体…。
ん?勿論後ろから来てた傭兵さんたちの残骸よ。それが如何したのかしら?
あの数を1人で?そんな阿呆な…。
フフフ。それよりも貴方達、私のことを心配してきてくれたのね。嬉しいわ~。ま、後は若者とあの子の親達に任せて私達はゆっくりとしましょ、ね?
わ、分かりました…(ん?親、達?)
(後は頼んだわよ。)
●
ハァァァァァ!!(投擲
クッ、猪口才な!そのような攻撃が届くと思っているのか!
能力とて制限があり無限ではない!故に続けていれば必ず通る!!
(しかし目的は別なんだがな。本調子ならあの位の高さ軽々と行けるのだが、今は…。クッ。)
お姉ちゃん……。
(だがレイが待っているんだ。やるしかない!クソ、もっと力が。速さがあれば…。)
―風や音、いや光をも超える速さがあれば…―
無駄だ!無駄な攻撃無駄な動き無駄な努力。全てが無駄なんだよ、重力の前ではな!いい加減諦めるがいい。
断る!レイが待っているんだ。待っている限り、私は諦めん!例え重力の前でも私はそれを超えた速さで駆け抜ける。
駆け抜ける、だと?この重力化の中でか。馬鹿馬鹿しい。そんな事出来る訳が無い!
出来るんじゃない、やるんだ!私にはそれしか、神速しかないのだからな。
―そう、私には神速しかない。足の筋力を上手く使った移動法、神速しか。アイツが教えてくれたこの技しか…だから!―
もっとだ。もっと速く!体の事など如何でも良い。だから速く!風や音、光をも超える速度を!
言った所で起きる訳が無い!奇跡が起きん限りな。
奇跡は起こるんじゃない、起こすんだ!ハァァァァァァァァァ!
!?な、これは…
―…何だ?これは。周りがゆっくり動いている?いや、私が早く動いてるのか。もしかして本当に…。だとしたら、やれる!―
シュンシュン!!
な、投擲したナイフ?何処から。だが無駄だ!
―分かっている。だがこれなら!!―
次は上から!?仕舞った!これでは俺が…。だが重力は重力でも、こう言う事も出来るんだよ!無重力化!
―それを、待っていた!!―
カッ
届けぇぇぇぇ!!
上!?しかもあんなに高く…まさかこれが目的!
今頃かい。さぁイリス、勝ち取れ…。
お姉ちゃん、お姉ちゃん!!
(クッ。若干届かない?無重力状態で速度も無くなったからか。手を伸ばせば届く距離なのに…。ならこうなったら!)
つッ。ガァァァァァァァ!掴まえ、た!
動かない筈の右を使って届かせた、だと。馬鹿な!そんな事したらもう右は!!
そんなもの、関係…無い!!
ガチン!しゅ……ドスン!!
クッ。レイを…返して、貰ったぞ!(レイを左で抱えて