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ちっちゃなお部屋

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「落窪物語」と「鉢かづき姫」

「落窪物語」と「鉢かづき姫」




つい最近、「落窪物語」と「鉢かづき姫」とうお話を知りました。
どちらも、昔からある物語です。

「落窪物語」は、平安時代に書かれた物語で、「鉢かづき姫」は、室町時代のお伽草子のお話のです。


共に共通するのは、

1.継子いじめ・・・・主人公は、二度目の継母にいじめぬかれます。しかも、海の母親は、高貴な生まれの方で、母親さえ生きていれば、本当に幸せに成長できたと思われます。

2.実の父親が、二度目の妻に頭が上がらない。・・・・・だから、平然と継子いじめがなされるんだと思います。なんて情けない父親なんでしょうか?

3.一途な純愛・・・・主人公を心の底から愛する青年(公達きんだち)が、主人公を唯一愛し、真の愛によって、主人公が幸せになります。

4.最終的には、実父と再会し大円団・・・・・主人公は、一途な愛をささげられ幸せに、そして、夫の出世で高貴な身分へとなります。そして、かつては、なにも助けてくれなかった父親と涙の再会をします。

5.主人公の心が美しい!!!!・・・・だからこそ、純愛を捧げてくれる男性に巡り合えたのかもしれません。だからこそ、読後感がとてもいいのです




最初、子供が「鉢かづき姫」の物語の入ったDVDをレンタルで借りて見ていました。
子供が見る、簡素化した物語のお話だったので、ラストのお話まで詳しくは、描かれていませんでした。
次に、私は、偶然図書館で「落窪物語」の漫画文庫を借りました。(暇つぶしていどな、お気楽な感じでした。)
「漫画日本の古典 落窪物語」

しかし、この漫画文庫を読んだら、何だか、とっても幸せな気持ちになれたのです。なぜ?なぜなの?
ちなみに、原作にかなり忠実にされているようで、注釈から伺われました。登場人物について補足がありました。継子の四の君と面白の駒との間に、すぐに子供が生まれることになるのですが、どうも、二人は(というか面白の駒は招かざる夫?ということで、)お別れするらしく、のちに仏門に入る。。。と、解説がありました。
しかし、いくら中将の荻窪の君の継母への復讐にしては、四の君はかわいそうだと思います。


「落窪物語」が、こんなに心に惹かれるのは、なぜ!?漫画だけでなくて、活字で読みたいと思いました。
でも、古典なので、原書を読むっていうのも何だか~~~でして、とりあえず、図書館の児童コーナーで、わかりやすく読みやすい本を借りました。

「年少女古典文学館(第3巻) 落窪物語」

マンガと比べると、ちょっと内容が違う部分がありましたが、訳者の方(氷室冴子さん)から、あとがきで少し内容が変えてあることが断りにありました。 でも、細かい説明文や、解説図などがあり、とても、イメージしやすく、わかりやすいお話なので、初めて活字で読むには、とても適していると思います。
挿絵のイラストもとても愛らしくて、とても幸せ感たっぷりです。
継子の四の君と面白の駒のくだりですが、ここでは、お手付きなし・・・という扱いになっていまして、ことなきままに、唯、面白の駒を婿に迎えていたのか!?という扱いになっています。
はまると、どんどん、とことんな私は、別の「荻窪物語」の本を探しました。

「おちくぼ姫」

あ~~~「落窪物語」~~~~!と頭の中に、「落窪」が離れなくなりました。
ここで、書店で、田辺聖子さんの「おちくぼ姫」という本を見つけました。「荻窪物語」のお話を、田辺さんの手を加えて、ちょっと登場人物に色をつけている感じです。
田辺さんは、面白の駒の君がお気の毒だったのでしょう。見た目は仕方がなかったけれど、心はいい人に描いています。そして、四の君と面白の駒の君は、相思相愛になって、駆け落ちしてしまうのです。ここは、原作とは大きく違うかと思います。こういう描き方にすると、四の君も女性として、たとえ継子であれ、幸せにしてあげる・・・というのは、田辺さんの優しさを感じます。
さらに、登場人物に田辺さんが独自に名前を付けてあげている人もいます。


これまた、図書館の児童コーナーで見つけたのですが、
「 落窪物語新装改訂版 (しあわせになったお姫様)」

小学生を対象として、初めて触れる古典・・・という名目で書かれている、「落窪物語」です。あとがきに「はっきり」と明記されています。小学生が読む古典、ということで、小学生が、戸惑わないように、理解できるように、一夫多妻制という当時の結婚の形態を表にせず、一夫一婦制のごとく、夫が通い婚でなく、妻の実家に住んでいる、という書き方に変更してあります。
石山寺参りの際に、中将と落窪の君が結婚しているのですが、そのあたりも、省いているそうです。
なんとなく、当時の男女の結婚の形態を、あいまいにしているような???でしたが、あくまでも小学生が、現代の結婚形態を念頭に理解しやすいような展開にしてあるようです。(大人としては、そのあたり、山場の一つなので、残念です~~)


ということで、次に何の「荻窪物語」を読もうかと、検索中です。

次は、やっぱり、原文つきの訳文のある本か!??
ということで、今度は、こちらを考慮中です。
「 落窪物語(上)(下)新版 」



「鉢かづき姫」に関してですが、絵本で見つけました。

絵本で読むと、あれ?これって「落窪物語」に、似ていて、読後感が非常によろしいです。

「鉢かつぎ姫」という絵本もあります。「かづき」と「かつぎ」が違いますが、お話のストーリーは同じかと思います。

こちらは、時代感のある絵です。子供のころ通っていたピアノ教室で、このシリーズの絵本がありましたが、かなり、当時見ても、時代を感じました。


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