2007/04/26(木)12:35
幼稚園で勉強会
モンテッソーリ幼稚園で勉強会があり、参加してきました。
盛りだくさんな内容で、どこまでも細胞分裂していきそうな感じでしたが、
その中で、一つ、な~る~ほ~ど~ね~、と思ったことを。
1歳、2歳の頃のこどもって、いたずらをするでしょ。
よく、ティッシュを箱から引っ張り出して、1箱空にしちゃったり。
鍵を操作したがったり、戸棚の扉を開けて、中のもの全部出しちゃったり。
ウチの子の場合、ティッシュをやりたがったら、思う存分やらせてあげよう、と
構えてたんだけど、それには興味を示さなくて、代わりにトイレットペーパーを
どんどん引っ張って、なが~~くなが~~く、トイレから廊下を通って、寝室までぞろぞろと引き出す、というのを良くやりました。
それらの“いたずら”について、私はなんとなく、いろんなカシコイ子を育てた人の本なんかを見ると、そういうことを存分にやらせてあげてるんで、
やらせてあげるべきなんだろうな、と漠然と考えていました。
いたずらしちゃダメよ、と言って、ティッシュの箱を子供の手の届かないところに置いてしまったり、っていうのは、すべきではないんだとは思っていました。
でも、それがなぜなのかを、わかってるようで良くわかってなかった。
そしたらね、園の先生のお話を聞いていて解決したんですよ。
人って、生まれたときから大人と同じ骨が揃ってるわけじゃないんですね。
だんだん、変わっていく。
手の骨なんかも、数が変わっていったり、軟骨だったのがだんだん硬くなっていったりする。
子供は大人のミニチュア版じゃないのです、っていう事をよくモンテ関連の本で読むけど、そうなんです。
骨をはじめとして、体のつくりがまだ、発展途上なんですね。
完成に向かって変化しつづけているのがこども。
それで、1、2歳の時って言うのは、やっと2足歩行できるようになって、手が自由になったとき。
それで、手の構造が完成に向けて変化している今、手先を自由に動かしていろんなスキルを身に付けたいって内側から湧き上がる気持ちでいっぱいなんですね。
薄い紙を指先でつまんでひっぱりたい!
巻いてある紙を左右の手で交互にひっぱり出したい!
ねじを回したい!
蓋を開けたい!
扉のつまみをひっぱりたい!
などなど
それがモンテで言う、天からの宿題をやっているとき、ってことらしい。
今、何をするべきか、は自分自身しかわからない。
でも、必ず本人にはわかるんです。
私は今、これをしなきゃいけない。って。
今、手先を使って手先の器用さを養うべき時なんだ、って。
生まれてすぐの時には、ユビがあまり自由に動かせなかったのに、いま動かせるような構造になってきた、
だから動かしたい!めいっぱい!
って、こういうわけなんです。
だから、“ティッシュの引き出し”をやりたがったら、思う存分やらせてあげなきゃいけない。
天から与えられた宿題をこなしているのだから。
ティッシュは全部出してしまっても、またビニール袋などに入れて使えばいいわけですから、問題ないと思いますが、
もし困るのでしたら、ティッシュの代わりになるものを与えてあげる必要があります。
代わりを探す方が大変だし、お金もかかりそうですが。
赤ちゃん時代に、いたずらできるものが何もない状態というのは、かなり虐待に近いってことなんです。
人が人として正常に発達していくためには、いい環境を整えていくことが大事。
赤ちゃんが興味を持ちそうなもの---つまむ、ねじる、たたく、など---が揃っていて、叱られることなく存分にやらせてあげられる、っていうのが、
1,2歳にとってのいい環境なわけです。
モンテッソーリの本