第11話Cチャイルド : 僕はカオス チャイルド。この世界のコンダクターとでも言うべきかな?以後お見知りおきを・・・Cチャイルドの乗る機体が優雅に一礼をした。 ベル : コンダクター・・・「指揮者」ですって? Cチャイルド : その通りだよ、ウィッチさん・・・・僕はこの世界を指揮する者だよ。 「指揮者と騎士」 飛鳥 : 世界を指揮する者だぁ?ふざけんな!!混沌のガキ名乗ってる奴がよくそんな事言えんなぁ!! 皮肉たっぷりに言い返す飛鳥。だが、カオス チャイルドは反応すら見せない。代わりに━━━ Cチャイルド : [・・・キミ達も変わらないじゃないか。] ・・・・!! Cチャイルド : [その反応・・・既に知ってるみたいだね。キミ達の愚かな行為を。] カオス チャイルドの言葉は飛鳥の心を激しく動揺させた。 飛鳥 : だ、だからどうした!!俺達は違う・・・俺達はあんな事しない!! Cチャイルド : [それはどうかな・・・キミ達は愚かな行為をした部隊を母体にしているだろ?なら変わりないさ。] ・・・野郎! 天山 : [・・・確かにそうかもしれませんね。] な!! 天山はカオス チャイルドの発言をあっさり肯定してしまった。だが━━━ 天山 : [でも・・・僕達はそこまでHOPESに忠実ではありませんよ。] そこまで天山が語ると、突然コード・ドラグーンはシステムを全カットした。 お・・・おいおいおい!!何してんだよ!! 天山 : ドラグーン・・・システム変更。シグナルをHOPESからフリーへ。 D : 承知・・・・書キ換エ完了 ドラグーンが何かを完了させた。直後、ウルフとウィッチはドラグーンをロックし始めた 飛鳥 : な、何だ何だ!?何がどうなった!? ベル : 天山さん!まさか・・・味方シグナル変えたんじゃあ!! 天山 : その通りですよ。言ったでしょ?僕はそこまでHOPESに忠実ではありません。その気になればHOPESだって捨てられます。 ・・・HOPESを・・・捨てるだぁ!? シリウス: あんのバカ!!天山、早くシグナルを戻せ!! アミィ : ちょ、ちょっと遅いかもぉ!!ガラティーンもロック始めちゃった!! いつもおちゃらけたアミィでさえも焦りを感じている天山の行動。シリウスが落ち着けるわけがなかった。 シリウス: 天山、早くしろ!!聞こえんのか!! 天山 : [怒鳴らなくても聞こえてますよw・・・撃ちたければ撃ってください。これは、僕の覚悟です。] シリウスは落ち着き払った天山の態度に怒りを覚え始めた。 天山、お前・・・・ 天山 : [これで良いんですよ、飛鳥君。今までHOPESの行為を許してたバカな僕が出来る唯一の選択です。・・・これで敵同士ですね。] ・・・・敵? 飛鳥 : ・・・・違うだろ。・・・・ウルフ、こっちも同じ事やれ!! ウルフ : 了解・・・・書キ換エ完了 ウルフが自機の識別信号を変えた。それはHOPESでは無かった 飛鳥 : ・・・これで仲間だ。 ・・・・もう、味方が敵になるのは嫌だ! ベル : ・・・あ~あ、男同士で盛り上がっちゃって。ウィッチ、書き換え開始! ウィッチ: ラジャー・・・・書キ換エ完了 ウィッチも2機同様、シグナルを変えた。この時点でHOPESはガラティーン一隻のみとなった。 Cチャイルド : なるほどね・・・これでHOPESとは縁を切ったって事か。いやいや、実に面白い余興じゃないかw 飛鳥 : へっ・・・面白いついでに遊んでくか? 飛鳥はコード・ウルフに戦闘体勢を取らせた。ドラグーン、ウィッチも同様に構えを取る。 ベル : さぁセスト・・・黙って帰ってきてもらうよ!! セスト : ・・・・・。 飛鳥 : 俺達の相手は・・・あのピエロ鎧とその他ザコ集団だぁな! 天山 : その様ですね・・・しかし飛鳥君も、無茶をしたモンですねぇw ・・・お前が言うなよ(;´∀`) ??? : その勝負、あいや待ったぁ!! 空間を揺るがすほどの待ったが轟いた。 ・・・・この声、まさか!! その場に居た全員が声のした方向・・・ビルの真上に注目した。そこには、白い西洋甲冑を身に着けたマリオネットが居た。 ??? : 天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶゥ! 飛鳥 : ( ゚Д゚)ポカーン ??? : 「待ってました、大統領!」と観客(動員数過去最高)が呼ぶゥ! ベル : ( ゚Д゚)ポカーン ??? : 愛と勇気だけが友達の孤高の剣士、仙道━━━ 天山 : 未剣!! 最後の決め(?)セリフを天山に取られ、崩れる様にビルから落下し、お尻をさすりながら立ち上がるという人間らしい行為をしながら立ち上がるマリオネット。 未剣 : あ、アニキぃ!!俺のセリフ取るなよぉ!! 天山 : あ、いや・・・スマン。 面食らったのは飛鳥達だけではなかった。ガラティーンの2人、そしてセスト、カオス チャイルドまでもが呆気に取られた。 Cチャイルド : ・・・・な、なんだいキミは?いきなり待ったかけるなんて。 未剣 : あ、そうそう。この勝負、この仙道 未剣と愛機コード・ナイトが許さん!! 飛鳥 : だから何でだよ!? 未剣 : そらぁお前、アレだよ・・・・武士の情け? 飛鳥 : 意味わかんねぇよ!!(# ゚Д゚) 飛鳥が遂に怒った。ベルは呆れて言葉すら出ていない。天山は見ないフリをしている。だがカオス チャイルドは━━━ Cチャイルド : ・・・・プッ!・・・・アハハハハ!! 未剣 : 何だぁ?いきなり笑い出したぞ? 飛鳥 : お前に笑ってんだよ!(# ゚Д゚) しばしカオス チャイルドの笑いが続き━━━ Cチャイルド : ハァ・・・ハァ・・・は~可笑しかった。いいさ、今日はキミに免じてこの辺で終わりにしよう。どのみち顔見せで終わらせるつもりだったしねw ・・・・顔見せの割にはすんごい軍団連れてんだが、ツッコんでいいのか? Cチャイルド : それに・・・今のキミ達じゃあつまらないだろうしねw 飛鳥 : ・・・寝言はママのお胸の中で言え!ウルフ、BLS発動!! ウルフ : ・・・コマンドエラー BLS 起動デキマセン 飛鳥 : 何ぃ!? 突然ウルフの機能が全て停止した。ウルフだけではない。ウィッチもドラグーンも、コード・ナイトも機能を停止した。 飛鳥 : な、何だ、どうした!? ベル : あ、アクセスカット!?ガラティーンから私達とマリオネットのリンクを切られてる!! Cチャイルド : ・・・賢明な判断だね、そちらの指揮官殿はw ピエロの仮面を付けた黒甲冑マリオネットとウィザードは踵を返した。 ベル : セスト・・・待ちなさい!! セスト : ・・・・良い事教えてあげるよ、ベル。 ベル : え? セスト : HOPESが処刑した人間の中に・・・僕の両親は居たんだよ。 ベル : !? それだけを言い残してウィザードはSMSを利用して飛び立った。 Cチャイルド : ・・・おしゃべりだねぇ、彼は。ま、そういう事さ。安心しなよウィッチさん・・・彼は僕がしっかり活用するからさw 黒甲冑のマリオネットも飛び立っていった。 ベル : ・・・・そんなの・・・・そんなの知った事じゃないっつーの!! 飛鳥 : くそっ!?何で動かねぇんだよ! 天山 : まぁまぁ、落ち着きなさい。とりあえずガラティーンに戻りましょう・・・何とかして。 とりあえず俺達は、ガラティーンに車庫入れしてすぐさまシリウスの所に向かった。さっきの仕業はガラティーンからだったからな・・・ 飛鳥 : おい、いきなり何すんだよ!! ベル : まぁ待って飛鳥。それよりも・・・何であんな事出来たんですか? 天山 : そうですねぇ。ガラティーンのシグナルはHOPESのモノのはずなんですが・・・・。 アミィ : 出来るに決まってるじゃん♪こっちもシグナルをフリーに変えたんだもんw アミィの無邪気な言葉は緊張感すらかき消す程強烈なものだった。全員何も言えないでいる。 シリウス: ・・・そういう事だ。今のガラティーンは軍属ではない。 天山 : ・・・・いいんですか?そんな事してw シリウス: 文句はたくさんある!!・・・だが、これでも俺はお前達の責任者だからな。 ・・・・責任者かぁ。何だかくすぐったいなw アミィ : でもでもぉ、これからどうするのぉ?何だかもう既に上層部から問い合わせのメール、受けてるんだけど。 シリウス: ・・・・上層部は何と言っている? アミィ : はぁい、読み上げまぁす♪ 30分程前貴艦の信号をキャッチできず。 存命の場合、直ちにシグナルを通常に戻すべし HOPES上層議会 議長 ガウル・ノーティラス アミィ : だってぇ♪ シリウス: ・・・・はぁ あ、ため息ついた。初めて見るなぁw 天山 : ・・・どうします? シリウス: ひとまず、議会のあるセントラルエリアを目指す。コード・ウルフの事・・・色々と教えて欲しいからな。 ベル : 行ってもいいけどさぁ・・・着いた途端に捕まったりとかしないよねぇ(;´∀`) シリ&天: ・・・・・。 否定しないって事は・・・・あり得るんだな。 天山 : しかし・・・行くしか無いでしょう?謎ばかり増えては困りますからね。 シリウス: ・・・・ところで未剣はどうした? ベル : あぁ、あの人ならマリオネットのロック解除してさっさと帰りましたよ。「俺にはまだやる事がある・・・」とか言って。 シリウス: そうか・・・ 天山 : 全く・・・アイツは何を考えてるのだか。 由紀 : アタシも一緒に居て判らなかったわよ、あの人の考え。 ・・・・・・。 アンタ、何でここに居る?(満場一致) 飛鳥 : お前!!何でここに居るんだよ!!未剣と一緒に出たんじゃなかったのか!? 由紀 : ハッ、誰がいつそんな事言ったのよ!アンタがここに居る以上アタシも残るわよ!! 飛鳥 : なっ!?捕まるかもしれないんだぞ!?危ねぇだろが!! 由紀 : 残るっつったら残るの!!はい決定!! 飛鳥 : わがまま言うなバカ!! 天山 : よしなさい飛鳥君!! 飛鳥 : だって!! シリウス: その子の気持ちを考えてやれ。今現在、知り合いと言えばお前しか見つかってないんだろう? ・・・!! ベル : それに、飛鳥だって元はと言えばこの子を探すのが目的でもあったんじゃないの? ・・・・・・はぁ。 飛鳥 : 危ないと思ったら自力で逃げろよ? 由紀 : 大丈夫よ。アンタ無視してさっさと逃げるから♪ ・・・・良い性格してるよ。 由紀 : ・・・それ以前にその隣の女・・・なぁんかムカつくわねぇ(ボソボソ) 由紀は自然と飛鳥の隣に居るベルを睨みつけた ベル : ・・・・な、何? いち早く察知した天山がベルに耳打ちする ベル : (・・・・はは~ん♪) ベル : あ~すか~♪機体の整備状況気になるしぃ~一緒に見に行こう~♪ ベルが飛鳥の腕にしがみ付いてくる。 由紀 : Σ(○ Д ○;) 飛鳥 : な、何だよ急に!整備状況もクソも、俺ら今回闘ってねぇだろ!? ベル : え~?いいじゃ~ん♪いつも2人で見てるんだし~♪ 由紀 : 2人で!? ベル : そうよ?いつも2人っきりで点検してるんだよ?・・・何か問題でも? 由紀 : ・・・・べ、別にぃ!? ・・・何でベルはウソついてんだ? 1度も2人っきりで点検なんざしてないし。 ベル : あ!そういえばこの前はありがとうね! 飛鳥 : この前? ベル : ほらぁ♪私がセストの事で泣いちゃって・・・飛鳥優しく慰めてくれたじゃん? 全員 : Σ(○ Д ○;) アミィ : ・・・・あ~あ、言っちゃった♪ シリウス: お、おおおおおおまおまお前!? 天山 : ・・・・早いですねぇ、手がw 飛鳥 : ちょ、ちょっとタンマ!何かドえらい誤解が生じてる様なんだけど!べ、ベル!へへへ変な事言うなよ!! ベル : あの時の飛鳥・・・男らしかったな♪(赤面) 誤解を膨らませやがった!Σ(゚д゚lll) 飛鳥の視界に由紀が入り込んだ。顔は笑ってるものの違うオーラが出ている。 由紀 : 飛鳥・・・ちょっと話があるのw 飛鳥には何も言わさず首根っこを掴み引きずり退席する由紀。そして・・・ 飛鳥 : ギャアァァァァァァ!! ブリッジに居た全員は、その叫び声を聞かなかった事にした。 ベル : (・・・こりゃあ楽しくなりそうねw) 専用の玉座でくつろいでいるカオス チャイルドの前にセストが現れた。 セスト : ・・・何で帰ったのですか? Cチャイルド : 言っただろ?今日はただの顔見せだって。 セスト : (・・・・だがあの軍勢は、明らかに戦闘するつもりだったはずだ。) Cチャイルド : ・・・・不服かい? セスト : ・・・・いえ、別に。 Cチャイルド : そう焦るなよ・・・舞踏会は始まったばかりだろ? セスト : (・・・・舞踏会?) Cチャイルド : 今日はただの前戯・・・主役の混沌と狼はまだ衣装を着ている最中。踊り始めるにはまだ早いさw セスト : ・・・・・。 Cチャイルド : キミのお相手は・・・魔女だろ?その時が来れば、紳士らしくエスコートすればいいさ・・・紳士らしくねw セスト : ・・・・・・はい。 Cチャイルド : (仇だけじゃなく第3者まで居たとはね・・・これはなかなか、面白くなりそうだよw) 愉悦に満ちた笑みを浮かべながら、カオス チャイルドは物思いに耽り始めた・・・。 ジャンル別一覧
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