今日はひさしぶりに本業に関する話を書きますね。

昇給なし、賃金カット、ボーナスゼロ、サービス残業の
増加、などなど給与所得者の生活はどんどん厳しくなって
います。経済状況の厳しさは年金生活者にも大きな影響を
与えています。

さて、景気が悪いせいなのか、商品の返品がここ最近増え
てきました。買った翌日に返品にみえるのです。

うちのデパートは、原則お客様のご希望通りにしなさい、
という方針なのでお受けします。

以前のように「着たものを返す」という人は、ほとんど
いません。皆さん、買った状態のままお持ちになります。

返金伝票にご記入いただいた住所を見て、びっくりする
こともしばしばあります。

どう計算しても１時間は電車に乗らないと来店できない
ところから、いらしているからです。

昔は、売上を上げるために、無理に押し売りする販売員が
いたものですが、今はほとんどいません。すぐ店にクレー
ムとして、連絡が入るからです。

私もすべての接客を見ているわけではないのですが、たま
たま前日うれしそうに買ってお帰りになったお客様をお見
かけしました。

すると次の日、その方が返品にいらしているではないですか。
手続きをしながら、理由を尋ねると…

「家に帰ってみたら同じようなものがあって…」

う～ん、なんで買うときにそこまで考えなかったんだろう。
もちろんお客様にはそんなことは言いません。

このお客様は、返品して商品代金を返してもらう代わりに
往復の交通費と、「時間」というコストがかかります。

売場のみんなは、「交通費がもったいないよね」と言い
ますが、私は時間のコストが非常にもったいないなぁ、と
思うんです。

この方が使った時間は、なにも生み出さないからです。

「お金」に関しても、「時間」に関しても、価値観は人それ
ぞれですから、私がここでなにを言ってもしょうがないこと
ですね。

今、この仕事でがんばれるのは、毎日いろいろな人が私に
仕事を通じて、人生で大切なことを教えてくれるからです。

先ほどのお客様は「お金」と「時間」の無駄遣いについて、
考えるきっかけをくださいました。私自身、じっくり考える
ことができました。ありがとうございました。

さて、今日は何が学べるのかな？

いつも幸せ！　みんなありがとう！