1%の努力 ひろゆき
僕は、1976年生まれの「就職氷河期世代」だ。
この世代の特徴は、「自分の頭で考えることができる」ということだと思う。
僕らより上の世代は、バブル世代であり、時代を謳歌してきた。会社からも守られてきただろう。
彼らの世代が、いま、早期退職でリストラの嵐に巻き込まれている。僕の世代は時代が悪かったぶん、考えることを余儀なくされ、おかげで能力が身についた。
僕より上の世代は、「昔はよかった」と話す人が多い。しかし、ちゃんとデータを見ることができれば、昭和の時代より平成のほうが、殺人事件や餓死が少なく幸せの総量は多いことがわかる。
人生で選択肢が目の前にあるときに、どういう基準で考えるのかは人それぞれ違う。そこには、「判断軸」が存在する。「考え方の考え方」みたいな部分だ。
これについては、僕の経験をもとに教えられるのではないかと思った。できるだけ長期的な目線を持ち、「よりよい選択肢をとる」というクセがつくように、根っこの部分を書いた。それが、この本だ。
本書の内容
この本では、7つのエピソードを語る。「前提条件」「優先順位」「ニーズと価値」「ポジション」「努力」「パターン化」「余生」という7つの話だ。それぞれに、重要な「判断軸」をいくつか与える。
エピソード1 団地の働かない大人たち ―― 「前提条件」の話
「前提が違うんじゃないか?」「人は権利を守る生き物だ」「片手はつねに空けておけ」
エピソード2 壺に何を入れるか ―― 「優先順位」の話
「これはロジックの世界か、趣味の世界か?」「それは修復可能か?」「自分にとって何がストレスだろう?」
エピソード3 なくなったら困るもの ―― 「ニーズと価値」の話
「なくなったら困る体験は何か?」「やられたときだけ、やり返す」「誰しもがひと言だけ言いたい」
エピソード4 どこにいるかが重要 ―― 「ポジション」の話
「場所があれば、人は動きはじめる」「日本人、1億人に投げかける」「特殊なポジションに手を挙げる」
エピソード5 最後にトクをする人 ―― 「努力」の話
「最後に勝つにはどうすればいいか」「上の判断がよければ、下がテキトーでもうまくいく」「あなたは先輩に歯向かえるか?」
エピソード6 明日やれることは、今日やるな ―― 「パターン化」の話
「ゼロイチ以外でできることは何か?」「身近に支えたい人がいるだろうか?」「この1週間で、『新しいこと』はあっただろうか?」
エピソード7 働かないアリであれ ―― 「余生」の話
「調べる労力を惜しんでいないか?」「聞き分けのいい豚になっていないか?」「ブラックボックスの部分は持っているか?」