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22-20s

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2006.10.27
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■□■ 麦の海に沈む果実 / 恩田陸/著 ■□■


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■三月以外の転入生は破滅をもたらすといわれる全寮制の学園。二月最後の日に来た理瀬の心は揺らめく。
閉ざされたコンサート会場や湿原から失踪した生徒たち。
生徒を集め交霊会を開く校長。図書館から消えたいわくつきの本。
理瀬が迷いこんだ「三月の国」の秘密とは?この世の「不思議」でいっぱいの物語。■


■22-20sの感想■


■面白いです。
少なくとも、恩田陸の本を読んで面白い、と思ったことのある方には、お勧め。

「三月は深き紅の淵に」第四篇「回転木馬」に「『三月・・・』は・・・にてもにつかぬ小説であった。・・・幻想の学園帝国・・・」というくだりがあります(何のことだかわからない方は、「三月は深き紅の淵に」を読まれることをお勧めします。
それから「麦の海に沈む果実」を読んでも遅くはありません。
最初が肝心。順番が大事。いや、マジで)

この「幻想の学園帝国」を描いたのが「麦の海に沈む果実」ということのようです。

危うい印象をもつ主人公を中心に、現実離れした中高一貫の私立学校における出来事を淡々とつづっていくのですが・・・。

細かなエピソードや謎を積み重ねながら、迷走する思春期の少年少女たちの姿を描き出す手法は、作者独特の夢想と現実の入り交じった世界を描き出します。

最後の最後まで予断を許さない展開。

混沌の物語です。

最後で明らかにされた大きな謎さえもが、その先にさらに大きな謎を提出しているようでもあり、読み終えてすっきり、という感じでもなかった。

それにプラス『三月…』をモチーフにしたメタフィクショナルな構造が覆いかぶさってくる。
混沌のなかに引き込まれ、彷徨ったあげくに混沌から抜け出すと、さらに別の混沌のなかに投げ出されていた、という感じ。
 
最後に理瀬が学園を出て向かう「世界」までもが、夢想と現実の入り交じった世界に思えてしまう。

小難しそうな話ですが、面白い。
はまるとやばいです。
物語に引きずり込まれます。

読んだあとはどっと疲れが。。。。
でも、そこで休まずに続けて「黄昏は百合の骨」』or『図書室の海』を読むのが◎。

面白さ倍増しますよ。

これもいいね♪(★★★★☆)■


麦の海に沈む果実
麦の海に沈む果実


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最終更新日  2006.10.28 00:54:54
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