終活日記

2006/11/21(火)13:06

「警察VS警察官」 原田宏二

読書(357)

2004年の北海道警察の裏金づくりの告発のニュース は衝撃的だった。 裏金づくりという不正もそうだが、告発したのが 元幹部というところにあった。 裏金づくりに加担していてなんじゃという意見も あったようだし、おいらもそういう感想はもった。 ただそれが契機になり、全国の警察の裏金づくりの 実態が次々と明らかになつたのも事実。 本書はその当の幹部が書いたもの。 警察官という仕事に愛着を持つがゆえに、隠蔽ほかの 警察組織の体質に眼をつむることが出来なかった3人の男が スポイルされていく顛末を綴っている。 現在原田は弁護士とともに「警察ネット」という 警察の不正を明らかにしたり、この3人のような内部告発者 を支援する組織に参画している。 警察の組織的な不正は、その後も散発的に露見しているが 一般の企業にもありえるなあという感想を持つ。 内部告発などというと、どうも裏切り者というレッテルを 貼られがちだが、実情を知る内部の人間が告発しないで どうして不正を明らかにできようか。 マスコミも発覚当初は騒ぎ立てるが、時間がたてば ウケを狙える話題に体制をシフトして行く。 組織の実態というのは、外部の人間にはなかなか分からないもの。 類書がもっと出てきてもよいではないか。

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