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終活日記

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2007年08月12日
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カテゴリ:読書

焼物に関しては門外漢だが、見たり触ったり
するのは好きなほうだ。
各地に特徴的な焼物があるが、九谷焼は地元でもあり
身近な存在だ。
なかでも古九谷は格調があり、買うことなどは出来ないが
美術館の常設でいくつかはいつでも見ることができる。
またロードサイドには窯元が店を出している。

いつのころからか、この古九谷が伊万里産という説がでてきた。
確かに外見上は似ているのだが、おいらは古九谷が
伊万里で作られたとは思わない。
ルーツは伊万里のようには思うが。
別に地元びいきというのではなく、個人的には古九谷は別格として
一般の焼物としては、九谷焼よりも伊万里焼のほうが好きなくらいだ。
ただ、古九谷が石川県に偏在していることや、この本にもあるが
最終的な色絵が伊万里に多い登窯では焼けないということなら
こんな説を論争すること自体が無意味だ。
今でも日常に使う九谷焼は、素地は岐阜の多治見とかで
絵付けや焼き上げは九谷の町、能美市などで行われていると聞く。
こういうふうに、素地や下焼きは伊万里で行われて
完成品は九谷で作られたものもある、というのはありえると思う。
古九谷は磁器だから、陶器のような素材感というよりも
色や絵で特徴づけられるものだから、完成品をもってして
産地というのではないかなあ。
素人考えだけど。

著者は元高校教員の一般研究家だが、地元の美術品への愛着も
あるだろうが、学会のいいかげんな体質に感情も露わに
数々の根拠を並べて糾弾する。
邪馬台国の東大派vs京大派の面子をかけた争いや
ゴッドハンドによる捏造、発掘事件を見るにつけ
学会などといわれるものも、必ずしも信頼に足るとは思えなくなる。





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最終更新日  2007年08月12日 08時48分54秒
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