2009/06/29(月)07:54
「宮本常一が撮った昭和の情景」 毎日新聞社
宮本常一が撮った昭和の情景(上巻(昭和30年→昭和39年()
民族学者、宮本常一が研究の一貫としてとった写真
を集めた写真集。
ほとんど、同時代を生きているから、懐かしくは
あるものの、特に写真自体に感動することはなかった。
記憶の断片にある情景と大差ない。
どこの家庭のアルバムにも、同じような情景は
残っているのではないか。
写真という目で見れば、記録写真というかスナップ
のようなもので、土門拳の「筑豊のこどもたち」
を見たときのような、心の動きはなかったな。
いわゆる写真で飯を食っている人間と
素人との違いかな。
昭和30年から昭和55年までの写真で
こんなに古かったのかなあとは思う。
ほとんど田舎の写真だから、時間の流れも
ゆるやかだったのだろう。
ただ、全国的に環境破壊の進んだ時期のもので
そういう視点で見れば、感慨深いものがある。
水辺の写真がもっとあれば良かったのに。