カテゴリ:映画
前作「自殺サークル」も見ておらず、何の予備知識
もないまま見たのだが、この原作・監督の園子温という人物 なかなかスグレ者かもしれないな。 家族の崩壊をレンタル家族という商売をからめて描く という設定も面白い。 ただ後半が饒舌ぎみで、策士策におぼれるということか。 2時間半は長い。 レンタル家族を依頼すると、成りきった家族役が 時間制で演じるわけだが、いわゆる理想の家族を演じるほど そらぞらしくなっていく。 どこまで意図しているのか分からないが、ブラック・ユーモアだな。 近頃何事も、定型にはめようとするきらいがあるのでは。 家族といっても個性はそれぞれだし、理想の家族像を 画一的に決められるわけがない。 情報過多のせいなのか、そのために自分を殺すなんてケースも 多いのでは。 自分探しなんてのもそうで、今存在している自分が自分であって 漠然とした概念で、旅に出るなんてことしても、見つかるわけがない。 どうも、そういう連中は世界の中の主役になりたいと思っているのか。 何々様だと言われて勘違いしている人間もいるが 結局役を演じているうちに、自分を見失っていく。 片意地を張るなんて言葉もあるが、あえて自分を緊張させる必要もなく あるがままの姿で生きていけばいいのでは。 ラスト近くで主人公(穴吹一惠)の妹が「延長しよう」と叫ぶが 印象的だったなあ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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