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テーマ:デジタル印刷(161)
カテゴリ:オンリーワン戦略講
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中小印刷業のための、オンリーワン戦略考 (2014/4/30) ------------------------------- 416号 フルデジタル印刷の創造的破壊ができる企業13 ------------------------------- 川上ワンストップモデル(フルフィルメント化) 川下ワンストップモデル(フルフィルメント化) 高度専門型モデル(専門特化) 商品・技術開発型モデル(高付加価値化) 製本コーデネート型モデル(ソフト化サービス化) 全日本製本工業組合連合会の「製本産業ビジョン 2018」の題目です。 従来型の発想での、上に下にM&A 新技術を持つ企業とのM&A 販売会社・マーケティング会社とのM&A と、企業買収・子会社化による親会社(グループ会社) の事業継続と、拡大・発展の方程式です。 既存の組織・発想による横の拡大です。 業界の市場縮小への対応として、一時的には、有効な手段です。 ただし、仕事の質の変化が伴わなければ、同一生産性しかできない。 同質の仕事の量の拡大は、M&Aの企業との合体だけでは、労働生産性は向上しない。逆に低い生産性でやっていた場合、労働者を減らして生産性を維持しなければならない。そのためのカイゼンは必須です。 売り上げ維持のための策としては、愚策です。一時しのぎの策なのです。従来型の仕事は、劇的な生産性向上は望めない。市場シェアを維持するための策でしかありません。 作業の質を変えなければ、生産性はあがりません。 印刷市場は、成熟市場です。成熟市場では、自動化による生産性向上が残された一手です。 自動化=デジタル化=IT技術と、印刷の自動化は、密接につながっています。 各印刷機器には、イントラネットによりネットワークで結ばれていて、 情報の伝達は、スムーズに行えます。 と同時に、作業管理情報は、CIP4により、作業発生時から、 JDFとして、PDFに組み込まれ、そのデータを見ることで、 紙の搬入・機器の調整と、対応します。 当然、各作業における点検・始動点検・ためし作業にかかる 消耗品・交換部材など、自動化だけでなく、機材の点検・保守と あいまって、高い生産性が保持できることを、理解しなければならない。 オンデマンド機においても、1台2台の同時故障で、 半日つぶれることは、ざらです。 そのための、しわ寄せは、色々なところに及びます。 数台の同一マシンを使っていても、個癖が出ます。 故障しやすいところ、へたれが出やすいところ、 新品の部品に換えたのに、故障が多発する機械。 稼働率が、飛びぬけて悪い機器があるのは、事実。 くるみ製本を有するフルデジタル印刷システムとなると、 プレスでのトラブルを、アフタープレスでどう対処するのか、 まだまだやってみないと理解できないことが、多いのです。 しかしながら、専門特化して、使う紙も同じ、 PDFのデータが違うだけとなれば、 フルデジタルのメリットが、はっきりします。 判型も、紙も違うとなれば、紙の取替えだけでも、 時間がかかるので、そういう仕事は、採算が合わないでしょう。 ですので、講談社が文庫に絞って、対応するというのは、フルデジタルのアナログ(紙の取換)を排除した流れを作ろうとしているのは、堅実ですばらしい。 http://www.pjl.co.jp/news/event/2012/12/4589.html 2012/12/10のニュースです。 すでに、2年を経過しましたが、経過・追加のニュースがありません。 そのうちに、全てが整ってから発表があると思います。 フルデジタルによる印刷システムは、従来のオフセットより、格段にスピードアップします。トータルスピードで。 刷りが、時速1万枚は、出ませんが、多品種・小ロットが主体になる事業では、確実に、スピードアップです。 オンデマンドでの菊4までが、全紙へと大きさが変わることで、スピードが4倍? オフセットで、CTP無しで、版変え時間ゼロ? つまりセッティングしている間にすり終わりというスピードです。 製本の大型・高速機で、大量処理できる設備をもっている会社にとって、ドル箱であった、書籍(文庫・コミックなど)が市場縮小です。 じょじょではありますが、経営に大いに影響します。右肩上がりの時代には、最新鋭機を導入して、スピードアップして高い生産性を保持し、顧客との信頼関係が築けたが、発注量が減少する中では、投資はできない。 この時代に用意されているのは、フルデジタルという未知の領域です。 印刷の概念を破壊しなければ、フルデジタルの常識が手に入りません。 WEB受発注→自動組版→PDF面付け→刷り→自動製本→自動梱包→発送 という、人手が入らない全自動システムなのです。 この仕組みを、どう使って、どう儲けるか。 刷れば儲かるという時代は確実に終焉です。 ネットでの新市場創造・コンテンツ制作・マーケッティング・プロモーション・受注・生産・発送と、事業自体を、マーケッティング工学で構築する時代だそうです。 さあ、みんなで考え、行動しましょう。 今週は、ここまで。 編集雑記 「中小印刷業創業のための、戦略考」 発行責任者:土田 文利 ※公式サイト こちら→ 楽天ブログ http://plaza.rakuten.co.jp/23104tuchida/diary/ ミラーサイト htp://1insatukigyou.seesaa.net/ メルマガサイト http://www.mag2.com/m/0000170391.html Copyright (c) 2014 Fumitoshi Tsuchida. All rights reserved. ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.05.01 03:20:43
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