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カテゴリ:SF
グッキーを救出し、要塞惑星の機能を停止させた《クレストII》は、ついにMdIの本拠地である最高中枢星域の直前へと到達します。しかし、眼前に広がっていたのは、星々が輝く宇宙ではなく、光すらも脱出できない完全に孤立した「不自然な暗黒宙域(ローカル・ブラックホール、または虚空の結界)」でした。
1. 超科学設定:生命を摩耗させる「虚空(エンプティ・ゾーン)」 この宙域は、MdIの超科学によって意図的に「あらゆるエネルギーと素粒子が引き抜かれた」人工的な真空・無エネルギー空間でした。 エネルギーの急速な枯渇: 《クレストII》がこの虚空に足を踏み入れた瞬間、船を守るシールドや、機関部のハイパー・ジェネレーターのエネルギーが、まるで底の抜けたバケツのように周囲の「無」へと急速に吸い取られ始めます。 精神を蝕む「虚無の静寂」: この空間には電磁波もサイキック波動も存在しないため、乗組員たちは完全な五感の遮断と、宇宙に一人きりで取り残されたような強烈な「精神的虚無感(虚空の死)」に襲われ、徐々に生きる意志を失っていきます。 2. 本作を象徴するガジェット:無の世界で灯火を灯すテクノロジー 艦のエネルギーが尽き、文字通り「虚空の死」を迎える前に、この暗黒を突破するために投入された装備です。 ハイパー・チャージ・インプラント(エネルギー凝縮器): 船内の全エネルギーを四散させないよう、分子レベルで極小のコアに「凝縮・閉じ込める」ことで、虚空によるエネルギー吸収を一時的に防ぐための特殊コーティング装置。 USO特製「精神維持(サイコ・アンカー)ジェネレーター」: 乗組員たちが虚無感に呑まれて発狂するのを防ぐため、ブリッジ内に「テラの自然の音や、人間の確固たる論理思考の脳波」を一定周期で強制循環させる精神防壁装置。 高次元「タキオン・カタパルト」: 通常空間の推進力が通用しない「無」の世界で、時間の矢を応用したタキオン(超光速粒子)を前方に爆発的に放ち、その反動で船を無理やり前進させるための緊急推進システム。 3. クライマックス:暗黒の壁をぶち破れ 《クレストII》のエネルギー残量が5%を切り、艦内の照明が消えかけ、乗組員たちが虚無の静寂に意識を失いかける絶体絶命の窮地。ローダンとアトランは、残された全エネルギーを「タキオン・カタパルト」の一撃に注ぎ込む賭けに出ます。 アトランがロジック・アンプで正気を保ちながらカタパルトの照準を固定し、ローダンが限界寸前のメイン・レバーを押し下げます。 閃光と共に放たれた超高出力のタキオン粒子が、空間を満たしていた「虚空の結界」に物理的な穴(次元の亀裂)を開けました。その亀裂へ滑り込むように《クレストII》は猛進し、ついに暗黒の罠を突破。 結界を抜けた先には、ついにMdIが隠し続けてきた、彼らの栄華の象徴である「中央ステーション」と、真の本拠地がまばゆい星々の輝きの中に姿を現したのです。 【中古】 虚空の死 / クルト マール, クラーク ダールトン, 松谷 健二 / 早川書房 [文庫]【メール便送料無料】【最短翌日配達対応】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2026.06.10 00:00:10
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