第213話『驚異の縮小プロセス』:蟻の国の宇宙戦艦
マイクロ要塞の脅威をクリアし、アンドロメダのさらなる深部へとマスター・トランスミッターで跳躍した《クレストII》。しかし、転送先の空間には、MdI(島の主)が仕掛けた未知の物理法則をねじ曲げる「分子縮小フィールド」が張り巡らされていました。1. 超科学設定:分子間距離の強制圧縮このフィールドを通過した《クレストII》は、エネルギーや質量を維持したまま、原子・分子の結合間隔だけが極限まで縮小されてしまいます。おもちゃのサイズになった巨艦:全長1,500メートルを誇る超弩級宇宙船《クレストII》は、一瞬にして人間の手のひら、さらには数ミリメートルからミクロン単位のサイズへと縮小。乗組員たちもそのままの比率でミクロ化してしまいます。日常の空間が恐るべき「大宇宙」に:縮小された《クレストII》が不時着したのは、ある惑星の地表に広がる「ただの草むら」でした。しかしミクロ化した彼らにとって、一本の草は天を突く巨木であり、一滴の水滴は船を呑み込む大津波、そしてそこに住む小さな虫たちは、艦隊を噛み砕く「巨大怪獣」へと変貌したのです。2. 本作を象徴するガジェット:ミクロの世界を生き抜くテクノロジー物質の基本構造が狂った極限状態で、元のサイズに戻るために駆使されたテクノロジーです。ハイパー・アンチ・マクロ・コンバーター:縮小フィールドのエネルギーを解析し、船体全体の「分子間力を反転・拡張」させて元のサイズへ復元するために、艦内の技術陣が即席で開発した逆位相ジェネレーター。USO特製「超高周波分子ディスラプター」:ミクロ化したテラ兵士たちが、襲いかかってくる「蟻」や「ダニ」などの微小生物(彼らにとっては巨大な怪物)を迎撃するために使用した、分子結合をバラバラにする超小型ビーム銃。グッキーの「ミクロ・テレパシー」:サイズが縮小したことで脳の神経伝達スケールも変化したグッキーが、通常空間の波動を拾うためにチューニングした超繊細な精神波。3. クライマックス:元の世界への大跳躍地表の微小生物たちの猛攻を《クレストII》のバリアで凌ぎながら、ローダンとアトラン、そして科学陣は必死に「復元プロセス」の計算を進めます。しかし、彼らの縮小を検知したMdIの自動巡回ロボット(通常サイズ)が、虫ケラを潰すように《クレストII》を踏み潰そうと迫ってきます。ロボットの巨大な金属の足が迫り、風圧だけで船体が吹き飛ばされそうになる絶体絶命の瞬間、アトランたちの「アンチ・マクロ・コンバーター」が起動。《クレストII》は強烈な光を放ちながら、数ミリ、数センチ、数メートルと爆発的に「巨大化(復元)」していきます。元の1,500メートルの姿に戻った瞬間、その質量とエネルギーの急膨張によって、上空にいたMdIの巡回ロボットを逆に押し潰して大破させ、テラ艦隊は無事に通常空間へと生還を果たしました。【中古】 驚異の縮小プロセス / クルト マール, H.H.エーヴェルス, 松谷 健二 / 早川書房 [文庫]【メール便送料無料】【最短翌日配達対応】