ホール内に日本の景色が浮かび上がった
こんばんは。ほうとうです。 今日は兵庫県立芸術文化センター管弦楽団(PACオーケストラ)第33回定期に行ってきました。 それはなぜか? 演奏曲目に大いに興味があったからです。その曲とは筝、つまり琴をフューチャリングしているのです。 坂本龍一:筝とオーケストラのための協奏曲(世界初演) グバイドゥーリナ:「樹影にて」~アジアの筝とオーケストラのための~後半は プロコフィエフ:バレエ音楽「ロメオとジュリエット」op.64より モンタギュー家とキャピュレット家(第2組曲第1曲)~少女ジュリエット(2組2曲) ~マドリガル(1組3曲)~仮面(1組5曲)~ロメオとジュリエット(1組6曲)~ ティボルトの死(1組7曲)~別れの前のロメオとジュリエット(2組5曲)~ ジュリエットの墓の前のロメオ(2組7曲)というプログラムでした。メインの選曲は、物語のあらすじ順に並び替えてあり、更に「別れの前の・・・」が追加されているのが目新しかった点です。 前半が筝との共演であるため、オケが音量をおさえるので、後半にパワーを発散させるようにこの曲が選ばれたのでしょうか? でも、綻んだりするようなことはなく、若々しくて良い演奏でした。勿論編成が大きいので、OBやエキストラも結構参加していましたが。 さて前半について書かなければなりません。 筝の独奏は沢井一恵さんで、指揮は監督の佐渡さん。 旧ソ連のタタール自治共和国出身の現代作曲家グバイドゥーリナの作品も、3つの筝(その内1つは中国の筝)を使い分け、二つに分割された異なるピッチの弦楽を含む管弦楽という非常に面白いものでしたが、もっと印象深かったのが、教授こと坂本龍一の作品で、4つの楽章ごとにそれぞれ筝を使い分けながらも、各楽章を四季に見立て、親しみやすい調性の音楽で、彼の映画音楽を聴いているようでした。何か目の前に春霞の中から日本の風景が浮かび上がって来たのでした。 教授は昨日の初日に来ていたようですね。りゅうびちゃんが「もし教授がいたら、サインを貰って来て!」と言っていましたが、叶わぬ夢となりました。 東京でもこの公演があるので、そちらに行かれる方はお楽しみに。