コンサート会場で日本を思う
こんばんは。ほうとうです。 久しぶりのコンサートとなりました。(福島原発のせいで、予定していたヴァイオリンのヒラリー・ハーンや金管五重奏のゴマラン・ブラスが来日しなかったからね。と、思ったら来月のリヨン管弦楽団も来日中止になったじゃないか。東電・保安院・民主党政権・政治家ども、しっかり対応せんかい!それにしてもフランスは原発推進国なのにオーケストラは派遣しないとは、見事な二枚舌!) 話が逸れましたが、今日は関西フィルハーモニー管弦楽団の第229回定期演奏会を聴きにザ・シンフォニーホールへ行ってきました。 まずは、ピアノの巨匠イェルク・デームス氏(83歳)の演奏を楽しみにしていましたが、手術後の体調が芳しくないとのことで、クロアチア出身で米国在住のケマル・ゲキチ氏に変更となりました。でも来日中止が相次ぐ中、引き受けてくれるとはありがたいね。 曲目は、モーツァルトのピアノ協奏曲第20番ニ短調とワーグナーの楽劇「ジークフリート」第1幕(演奏会形式)でした。指揮は関フィル桂冠名誉指揮者の飯守泰次郎。日本人でリング(ニーベルングの指環)を振れる人はまだ少ないので、機会があれば聴いてみたいと思っていたのでした。 ピアノ協奏曲は、ほとんどリハーサルができなかったのか、オケの演奏は・・・。 ソリストはかなり個性的で、モーツァルトでそんなアクセントを付けた強い打鍵をするの?と思うところがありました。面白かったけれど、好みではありませんでした。(ピアノアンコールは、シューベルトのセレナーデ(リスト編)でした。) 「シ゜ークフリート」は、普通ピットに入っているオケが舞台上にいるので(しかも特殊楽器が多いので大編成)、歌手にとっては音量的に厳しい仕事です。歌手を客席寄りに指揮台くらいの高さのひな壇に乗せ、オケのひな壇はできる限り低くする、という方法はできないのでしょうか。歌手の配役ははまっていた(ジークフリートが竹田昌弘(T)、ミーメが二塚直紀(T)、さすらい人/ヴォータンが片桐直樹(Br))と思いますが、3人とも黒の燕尾というのが、芸がないように感じました。 地底のニーベルング族のミーメは茶色の上着、青年のジークフリートは青系、神々の長ヴォータンは権力の象徴色黒を着ていれば、この楽劇を良く知らない人でも分かりやすかったのでは? オケの演奏も、エキストラ(客演)で人数が倍ぐらいに膨れたものの、まずまずまとまっており、幕の終わりに向けて大いに盛り上がったのでした。私としては、ホルンパートが健闘していたと感じました。 砕けた剣ノートゥングをジークフリートが鍛え直すように、日本も色々と再生しなければならないと感じたのでした。