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ここにサイトを開いて4年目、それ以前に京都や奈良の市で販売した猫たちを含めると定かではないが、おそらく1000に近い数の「福次郎のちりめん猫」を制作し世に送り出した事になりそうです。
もちろんそれぞれに思いをこめたり、気を入れたり、そのときその時々に真摯に制作して来た猫たちですので、どれが良い悪いは無いと考えていますが、使用する生地の質や、大きさ、あるいは数度の改良がなされていますので、初期の物と最近の物とでは違いが生じているのも当然の事です。 福次郎はかつて写真撮影を生業としていましたので、ここでの発表画像は正直言って褒められたものではありません。 ではなぜもっと良い画像(写真を)使わないのか、もちろんそれにも答えがあります。 画像を通じてしか判断いただけない状況で、撮影技術を駆使してよい画像を作り上げると、時にそれは作品(ちりめん猫)の持つ魅力以上の一枚の画像になってしまうと考えるからです。 美しい写真にひかれて手にしたものがそれほどでもないと感じられたときの悲しさとかさびしさ、期待を裏切ったような感覚は、出来れば避けたいと思うのです。 はっきりわかるようにだけ心がけています。 さて、ちりめん招き猫の決まり事として今日お話しするのは、生地についてです。 現状では生地の種類を三種に分類しています。 1、レーヨン素材の新布 (加工もしやすくいろ柄も多彩です) 2、正絹の新布 (加工しやすいが入手が困難なで高価 希望する色柄にはなかなか出会えない) 3、正絹古布 (風合いは申し分ないがきわめて高価で 時に汚れがあり、素材その物が弱く、 扱いが難しく、通常の販路で購入した場合、 作品より生地のほうが高価ということもある) それぞれに長所短所があり、一概に優劣は決めかねますが、いずれについても制約がありそれが、ちりめん猫の決まり事となっています。 要は、生地にとして存在する(入手できる)色柄の作品しか制作できないという制約が、表現の限界点であったということです。 生地を張り込まず、そのまま彩色すれば多様な作品が生まれるのは確かですが、生地の持つ温かみ、風合いと言った長所が失われただの招き猫になることを意味します。 ここに来てようやくその制約に小さな風穴を開けると言う作業に挑んでいます。 生地が無いから作れない、それを打開するには、生地を作ると言うところに踏み込まねばなりません。 もちろん反物製作者に依頼してなどと言う大掛かりなことをして採算がはずも無く、福次郎に出来る範囲での挑戦に過ぎませんが、過渡期とは言え試験は概ね良好です。 これにより新たな表現が可能になるでしょう、ただその分手間と時間がかかり素材についても、今のところ正絹でしか実現できていません。 はたして効果とコストのバランスが取れるのか?問題は残りますが、完成品をご覧頂き、皆様方に評価いただくしかありません。 近く、その姿を発表させていただきます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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