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カテゴリ:常用漢字
趣…シュ、おもむき 赴…フ、おもむ(く) 訃…フ
促…ソク、うなが(す) 文語の「おもむく」=心を向ける、の連用形「おもむき」が、名詞として 使われるようになったのが「趣き」です。 「をかし」=趣がある(そのものが持っている味わいや面白味に心ひかれる)の 文学「枕草子」第一二六段から。 九月ばかり、夜一夜降り明かしつる雨の、今朝は止みて、朝日いとけざやかに差し出たるに、前栽の露はこぼるるばかり濡れかかりたるも、いとをかし。透垣の羅紋、軒の上などにかいたる蜘蛛の巣のこぼれ残りたるに、雨のかかりたるが、白き玉をつらぬきたるやうなるこそ、いみじうあはれに、をかしけれ…雨あがりの朝、さあっとまぶしく差す朝日に、庭の植え込みにこぼれんばかりに 残る露がきらきらする情景は、とても趣がある。 透き垣の飾りや軒の上に、雨に破れ残った蜘蛛の巣に水玉が散らばって、 真珠玉を糸でつなげたように見えるのも、しみじみと心ひかれて面白い。 清少納言は、もっとも、こんなことに目をとめるのはわたしだけかしら、と そう思うのもおもしろい、といいます。 「趣き」を認めるかどうかは、感性次第ということ。 柔らかい感性で、趣きあることを、たくさん経験できるほうが幸せだと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 21, 2018 12:00:53 AM
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