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テーマ:読書の愉しみ(1056)
カテゴリ:今日の日に思うことなど
越後の国新潟の医師長尾には、お貞という婚約者がいましたが、結婚前に病死してしまいました。死の間際、彼女は「私は再びこの世に生まれてあなたと結婚します」と告げます。 彼女がなくなって年月が過ぎ、長尾は結婚し、子供も生まれましたが、続けて家族に先立たれてしまいます。そして…。 ![]() ![]() 小泉八雲『お貞のはなし』から。崇徳院の「…われても末に逢はんとぞ思ふ」を思い出します。 霊体になっても会いに来るとか、来世で結ばれようという話ではなく、もっと直接的な現世で会うと言い切る約束、強いなあと思いました。 小泉八雲は、イギリス人の父とギリシャ人の母との間に生まれました。本名パトリック・ラフカディオ・ハーン。家庭に恵まれず、離婚した父母に捨てられ親戚の家で育ちましたが、その親戚も破産したり、16歳で片目を失明するという不幸に見舞われました。 渡米してからは、文筆業の才能を生かしジャーナリストとして次第に名をあげていきました。『古事記』の英語版を読んだこと、万国博覧会で日本を知ったことを機に1890年来日しました。40歳で松江の英語教師に着任、住み込み女中をしていた小泉節子と結婚、1896年には日本国籍を取得しました。 それからは、日本の文化・文学を伝えることに尽力し、1904年日本で没しました。 9月26日が小泉八雲の忌日です。 小泉八雲の「八雲」は、松江市の旧国名「出雲」にかかる「八雲立つ」から。妻セツ(節子)養祖父が命名したそうです。 八雲立つ出雲八重垣妻ごみに八重垣つくるその八重垣を 参照元:『小泉八雲全集 第八巻』第一書房 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
September 26, 2025 12:00:17 AM
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