|
テーマ:読書の愉しみ(1058)
カテゴリ:読みたい本
![]() デビュー途上で煩悶する日々の中、雅彦は加奈子と付き合い始めます。加奈子から「歌詞にもバンドにもメッセージ性が必要」とアドバイスを受け、雅彦は変わっていきます。 The Alfeeは、有名作詞・作曲家の作品で、大々的にデビューしたのですが、なかなか売れず下積みの時代が長く続きました。 自分たちの曲、自分たちのメッセージがないバンドは結局流されるまま、やらされるままで芸能グループになってしまう、と高見澤氏は言います。開き直って自分たちのやりたい曲をやろう、と作詞・作曲を手掛けたとき、潮目が変わってきました。 小説の中では、加奈子がその大切なことに気づかせてくれる役割を担っています。 準備に忙しい中久しぶりに雅彦は加奈子とデートに出かけますが、別れた後、いきなり爆発音が耳を襲いました。 三菱重工ビル爆破事件。ビルの入り口に仕掛けられた時限爆弾の威力で9階建てのビルの窓ガラスが全て割れ、ガラスの雨が降り注いだのでした。8人が死亡、380人もの負傷者を出した戦後史上最凶の爆弾テロ事件でした。 この事件は史実に基づくもので、1974年8月30日丸の内で発生した連続企業爆破事件の1つ、極左テロ集団の無差別殺人です。 代官山の加奈子のマンションを訪ねた雅彦は、大丈夫という声だけ聞きましたが、この日以降会うことはできませんでした。加奈子は雅彦に手紙を残して姿を消しました。 加奈子の手紙と啓太の手紙は珠玉です。ストレートに胸に刺さる手紙でした。 雅彦は、加奈子に届くように歌い続けると誓います。 音叉は鳴り始めは雑音が混じりますが、時間が経過すると純粋なA(ラ)音だけが残ります。 共鳴箱を使わないと小さな音なので、耳に当てて音を聴きます。A音1つから和音を頼りにほかの音をとります。2人いれば2声の、3人いれば3声の…ハーモニーが生まれます。 始まりは1本の音叉、1つの音。広がりは無限。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
November 14, 2025 12:00:16 AM
コメント(0) | コメントを書く
[読みたい本] カテゴリの最新記事
|