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January 14, 2026
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カテゴリ:ミステリー三昧
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 辻真先は、ミステリー作家で、名探偵コナンの脚本も手がけた脚本家でもあります。『残照 アリスの墓誌』は、新宿ゴールデン街のバー『蟻巣』を舞台にしたミステリー完結編です。93歳の作者の終活としてシリーズを完結したということです。
 辻作品には、いろいろな作品を横断して共通のキャラクターが登場しますが、酒とミステリーをこよなく愛するレギュラーメンバーたちが集う場所が蟻巣でした。


小説の舞台になった新宿ゴールデン街上矢印と神楽坂下矢印(現代)


 今日は『蟻巣』閉店の日。ママの近江由布子を囲んで、常連の新谷(出版社の重役)、可能(元新聞記者)が最後の酒を酌み交わしていました。思い出話は、漫画家、那珂一兵の祖母が亡くなった謎から始まり、一兵(本名一平)の異母姉千鳥の心中事件に至ります。

 後からプロデューサーの本山も加わり、思わぬ関係者からの情報もあって、メンバーは推理を進めます。祖母キヌの殺害犯は墓石を2Fまでどうやって運び込んだのか?千鳥がみぞおちまで切り裂かれていたのはなぜ?

 最後に見えてきた真実は哀しいものでした。


長谷川町子美術館外壁

 史実に則った農地改革の明暗、戦後の漫画史を興味深く読みました。
 戦後関西に芽吹いた貸本漫画ブームからハードボイルドの劇画が育つ過程、初めて知りました。水木しげる、さいとうたかを、時代が下って、田川水泡の弟子だった長谷川町子、は絵がわかりますが、名前しかわからない、名前もわからない漫画家さんも多いです。昭和は遠くなってしまいました。

 辻真先作品のレギュラーメンバーたちが登場するのも、辻ファンのかたには楽しいでしょう。さりげなく一言、名前だけ出てくる人…いえ犬も。

 「窓には矩形の夜がはめこまれていた」「虚空に風がはためく」なんて表現、好きです。


         参照元:『残照 アリスの墓誌』辻真先 東京創元社





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Last updated  January 14, 2026 12:00:15 AM
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