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テーマ:読書の愉しみ(1075)
カテゴリ:ミステリー三昧
運命の歯車は、ちょっとしたきっかけで回り方を変えてしまいます。向かう先は、希望のある未来か、破滅か。 ヴァンティミル広場で殺された若い女は、なぜ殺されなくてはならなかったのか。イヴニングドレスを着ていたのはなぜ? メグレ警視は捜査を進めるうちに、彼女の人物像を浮き彫りにして、真相に至ります。 ![]() ![]() 偶然出会った2人の女性の運命は、正反対の方向に向いていきます。 アパートを貸していた婦人の言葉によると「若い人たちがパリにやってきて、多くの人々の真ん中に放り出されたときにとる行動は、嘘をつくか、虚勢を張るか、無遠慮に振る舞うか、黙り込んでしまうか」だそうです。 成功へ向かう女は、目的に向かって、遠慮なく虚勢を張れましたが、嘘もつけず黙りこんでしまった若い女は後者、命さえ失ってしまいました。 都会の澱に沈んでいく「若い女」も哀れですが、メグレと争うように捜査に当たる刑事のロニャンの人生にも悲哀が漂います。メグレ・シリーズには、都会の底に沈むように生きる人たちが描かれます。 引用および参照元:ジョルジュ・シムノン 長島良三・訳『メグレと若い女の死』 グーテンベルク21 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 22, 2026 12:00:15 AM
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