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桜井ジャーナル:マスコミが報道しない事実    ―見えない「帝国」の闇 【非公式情報】    

2007/05/15
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自国のイラク侵攻/占領作戦に反対しているアメリカ軍の将軍、ジョン・バチステ退役少将が意見広告でジョージ・ブッシュ政権を非難、その中で自分が軍需産業と関係がないことを強調している。つまり、前統合参謀本部議長のように、戦争推進派の軍人は軍需産業と結びついていることを暗に批判しているわけだ。

バチステ同少将は遅くとも昨年4月に現政権の中東戦略に反対を表明しているので、驚くような行動ではないのだが、この将軍を軍事顧問として雇っていたネットワーク局CBSは彼を解雇してしまった。ユーゴスラビアからアフガニスタン、イラクと続いたアメリカ軍の「先制攻撃戦略」で最もダメージを受けたのはアメリカのメディアだとする指摘もあるのだが、今回の決定でメディアの信頼はさらに傷つくことになりそうだ。

言うまでもなく、バチステ少将以外にも、少なからぬアメリカ軍の将軍がイラク攻撃に反対してきた。例えば、イラク攻撃の前、2002年10月にはグレグ・ニューボルド中将が統合参謀本部の作戦部長を辞任、エリック・シンセキ陸軍参謀総長もドナルド・ラムズフェルド国防長官(当時)を議会で批判していた。2003年の早い次期に、シンセキ将軍はイラク占領には数十万名程度の部隊が必要になると指摘している。

2002年にはイラク攻撃を想定したシミュレーション「ミレニアム・チャレンジ02」が実施されたのだが、この演習で敵軍(レッド軍)を指揮していたポール・バン・リパー中将も侵攻作戦を懸念していたひとり。何しろ、シミュレーションでリパー中将はアメリカ軍の艦隊を沈め、アメリカ軍に致命的な打撃を与えてしまったのだ。つまりラムズフェルド長官を中心として作成された軍事作戦では戦争に勝利できないことを自らが確認したことになる。

こうした将軍たちの見通しは正しかった。戦争は泥沼化、アメリカが「第2のソ連」になる日も近いとする見方もあるほどだ。2004年になるとポール・イートン少将やアンソニー・ジニー元中央軍司令官もラムズフェルド長官を非難、グレグ・ニューボルド中将は「タイム」誌で長官を厳しく批判した。さらにチャールズ・スワンナック少将もネオコン戦略を批判する将軍の隊列に加わっている。

こうした動きに対抗するためにホワイトハウスは軍や情報機関の粛清を進め、今年1月には中央軍のジョン・アビザイド司令官とイラク駐留米軍のジョージ・ケーシー司令官の退任を発表した。昨年12月、ラムズフェルドが国防長官を辞める前の段階でアビザイド大将は退役を、またケーシー司令官も退任を希望していたとされている。

ともかく、イラク攻撃の前にラムズフェルド長官たちが描いた戦略が機能しないと見通していた軍人は多かった。しかも、情報機関はブッシュ政権が掲げた攻撃の理由が嘘だということも熟知していた。大量破壊兵器は存在せず、アル・カイダをサダム・フセイン政権は支援していないことを知っていたのだ。

日本でもアメリカでも、メディアは未だにネオコンの呪縛から逃れられないでいる。日本のマスコミは権力者から少し脅されるだけで「萎縮する」というような泣き言を並べ、アメリカでは親イスラエル派でイラク攻撃を支援してきたルパート・マードックが有力紙の買収に意欲を見せている。そのマードックと会うため、1994年にトニー・ブレアはオーストラリアを訪問している。ほぼ同じ頃、ブレアはイスラエルを訪問、その2カ月後にロンドンのイスラエル大使館で後のスポンサー、マイケル・レビを紹介されていた。そのブレアは退陣を表明しているが。





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Last updated  2007/05/15 01:39:14 PM
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