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カテゴリ:仕事・働く
世はまさに、「ママ」全盛時代。
「●●ちゃんのお母さん」と呼び掛けられるより、「●●ちゃんのママ」と呼ばれる方が多い。 それにいつまでたっても馴染めない私。 「ママです(笑)」みたいな対応になってしまう。 娘はもう4歳、妊娠中から呼び掛けられることを思えばかれこれ5年弱も呼ばれているのに。 私が子供のころは、「ママ」より「お母さん」が優勢だったと思う。 なぜママに移行しているんだろう。言語学の変遷調査がありそうな気がする。 新しい価値観を生み出すとき、既成概念が変わるとき。 手あかのついた表現が使われなくなり、カタカナ語(外来語)が選ばれることがある。 そのあたりが関係していそうな。 どうにもこうにも、「ママ」に違和感があった私。 生後半年を過ぎ娘の発話が始まった時、娘に自分をなんと呼ばせるか?という問題に当たり、「ママは無理だ」と思いました。 ママって柄じゃない。 ママって、なんていうかこう、ふわふわしてて、きらきらしているイメージ。 ナチュラルスタイルのふんわりロングスカートで、ぺたんこ靴。 いつでも子どもが一番!ってニコニコしてる。 うわー、まじ無理やー。 ここはひとつ、昔ながらの「お母さん」でお願いします。 こちらの方が、手あかにまみれている分、バリエーションが豊か。 ぼさぼさの髪でもいけそうな気がする。 『ぽっかぽか』を読んでから憧れている「はは」「ちち」も捨てがたかったのだけれど、夫に却下されました。 (私と妹は、実家の母のことを「はは」とよんでいます。) しかし、赤ん坊には「おかあさん」「おとうさん」呼びは難しい。言えない。 結局、世の中で幼児語として用いられている「かか」「とと」を通称とすることになりました。 結果、娘、4歳になっても「かか」呼びです。 途中、「お母さん」と呼んでもいいよと提案してみたのですが、いまさら恥ずかしくて変えられないみたい。 姉の姿を見てきた下の息子も、当然「かか」呼び。最近は「かかさん」と呼ばれます。 軽やかな「ママ」は、なんか違う。 でも、概念としての「母」は立派過ぎる。 「ママ」に対する違和感と、「母」に対する疎外感。 かか、はは。 母さん、お母さん、おかん、おかあちゃん。 ちょっと愛嬌がある、ドジで不真面目なそのイメージを選ぶ。 使い古された、人間臭いことばがすき。 そのうちに、子供たちは私のことをなんと呼ぶのだろう。 いつか、「ん、」としか言わなくなる時も来るんだろうか。 当分、私は「かか」と「かかさん」。 素敵なママと、偉大な母のあいだにいる。 そのむかし、『ママは昔パパだった』という言語学の本を読んだけど、今検索しても出てこないので、違うタイトルだったのかもしれない…。 マ音は、むかしパ音だったというp音考の話。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.09.12 06:33:52
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