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2020/12/23(水)06:00

229.総理の夫 First Gentleman [ 原田 マハ ]

【読書】未分類(520)

本のタイトル・作者 ​文庫 総理の夫 First Gentleman 新版 (実業之日本社文庫) [ 原田 マハ ]​ 本の目次・あらすじ 相馬日和(ひより)、鳥類学者。相馬財閥の次男坊。 温室育ちのおっとりした性格で、39歳にしては若作りのイケメン。 今日、妻の凛子が第111代内閣総理大臣(女性初・史上最年少42歳)になりました。 つまりそれは、日本初の「ファースト・ジェントルマン」になったということで…。 引用 ときとして彼女は、私に尋ねることがある。「ねえ日和クン、私、こんなことをやろうと思うんだけど、どうかな?」。そんなとき、私はどんなに心底驚いていても、その驚愕をぐっと胸に秘めて、決まって返すのだ。「いいね、やってみれば?」と。 だって君がいいと思ってやろうとしていることは、いいことに決まってるだろうから。少なくとも、君と僕にとっては。 感想 2020年読書:229冊目 おすすめ度:★★★ 原田マハさんのアート小説以外の小説を読みたいと思って著者のホームページを見て「どれにしようかな」と思っていた。 そんなとき、芸能ニュースで原田マハさん原作の「総理の夫」を映画化します、とやっていた(映画「総理の夫」公式サイト)。 というわけで、一作目はこれにしました。 映画では、主人公である情けない総理の夫・相馬日和を田中圭さんが、超切れ者の総理大臣を中谷美紀さんが演じられます。 これ、本当にイメージにぴったり。読んでいる間脳内はおふたりで上映されていた。 後世の人のために、総理の夫になった相馬日和が日誌を残す、というスタイルの小説。 「総理の夫」というタイトルから、外遊だとか社交がメインの話かと思っていたら、主人公はほとんど総理の夫っぽいことをしておらず(研究所勤め)、ハニートラップがあるくらいだった。 とにかく日和さんのキャラが良い。こんなダンナさん欲しい。 引用部分は、私がまさに夫に言ってもらいたいことだな、と思った。 何か大きな決意を固めた時に、チャレンジしてみたいと思った時に、夫は「やめておけば」と言う人なのだ。石橋の上を叩いて渡る人なので。 私は無計画で無鉄砲で、思いついたらとにかくやってみたい。 夫にはそれが「なんで?」となるらしい。 でも私の性格からして、「やめておけ」と言われると天邪鬼に「じゃあやっちゃうもんね」となるので、それで良かったのかな。 「やってみれば?」と言われると、逆に怖気づいて自信が無くなって「やめとうこうかな」と思ってしまうから。 けど伴侶には自分の味方でいてほしい。我儘なようだけれど。 少女漫画みたいな設定と展開で読みやすくて、続きが気になってどんどん読めた。 でも最後は打ち切りになった連載みたいな展開だなあ…。残念。 そこで絶対凛子さんは辞職を選ばないと思うんだけど。 官邸もの、好き。 再放送で見たドラマ「CHANGE」が面白くて興味を持った。 この小説も、ドラマで大まかな設定が頭に入っていたので入り込みやすかったし、「書かれていない部分はこうなっていたのかな」という想像が広がりました。 原田マハさん、アート小説じゃないと、ポップでライト。 起承転結も分かりやすく、これは読みやすい。ドラマとか映画にしやすそう。 どーんとしたアート小説と、どちらも書けるってすごいな。 著作が多数あるので、これからどっちも読んでいきたい。 これまでのレビュー 2020.08.21「たゆたえども沈まず [ 原田マハ ]」 2020.11.27「美しき愚かものたちのタブロー [ 原田 マハ ] 」 ↑ 「みたよ」「いいね」の代わりに押してもらえると、喜びます。

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