本のタイトル・作者
後悔病棟 [ 垣谷 美雨 ]
本の目次・あらすじ
余命いくばくもないと知らされたとき、人は何を悔いるだろう。
何をやり直したいと願うだろう。
末期がんの患者を担当する早坂ルミ子。
「人の気持ちが分からない」と患者を怒らせてばかりの女医だ。
ある日、彼女は不思議な聴診器を拾う。
それは、患者の本心が聴こえる聴診器で―――。
大女優の母を持ち、芸能界デビューを諦めた娘。
家庭を省みず、仕事だけに邁進してきた会社員。
結婚に反対して、娘の幸せを奪ったと感じる母。
息子たちを厳しい嫁の支配から取り戻したい姑。
言葉に出る感情と、うちに秘めた心の声は相反する。
ルミ子は、聴診器を当てることで患者たちの本心を知っていく。
感想
2021年読書:001冊目
おすすめ度:★★★
「読んでみて」とすすめられた本。
2時間ドラマみたいで読みやすく、面白かったです。…好みではないけど。
もし自分が末期がんで余命数ヶ月と知らされたら…どうするだろう?
そう考えた時、「未来の後悔はあっても、過去の後悔はないかな」と思った。
どうしようもないこと、そういうことがあったから今の私になっていること。
胸を掻きむしりたくなるような思い出も、直視できない傷跡も。
ただ、子どものことはやっぱり申し訳ないなと思うし、強く生きていってほしいと願うだろう。
私は死生観が子供の頃からドライなので(人はみないつか死ぬのだ)、たぶん医者になったらルミ子先生みたいになっちゃうだろうな。
不用意なところで不用意なことを言ってしまう。省略した言葉で誤解を与える。飲み込んだ言葉が相手に不信感を。
「どうすればよいか分からない」だけなんだけど。
私の死生観と他の人のそれは違う、と知っているから、なおのこと口に出せない。
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