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カテゴリ:読書・絵本

本のタイトル・作者



たちどまって考える (中公新書ラクレ 699) [ ヤマザキマリ ]

本の目次・あらすじ


第1章 たちどまった私と見えてきた世界
第2章 パンデミックとイタリアの事情
第3章 たちどまって考えたこと
第4章 パンデミックと日本の事情
第5章 また歩く、その日のために

引用


されど想像力というものを侮ってはいけません。目の前は壁でも後ろを見れば、どこへでも行ける広い空間が広がっている場合もある。そしてそれを教えてくれるのはほかでもない、自らの想像力そのものなのです。


感想


2022年125冊目
★★★

私はどんなに粋がっていても、どっぷり日本社会に浸って生きている。
だから気付かない。当たり前を当たり前に通り過ぎていく。
その日常。肉体の一部。

ただ、本を読むことで知ることが出来る。
ほかの見方、ほかの考え方、ほかの感じ方。
違和感があるのだ、と教えてもらうことで、改めて私はそれを見る。
今までに見ていなかったことに目を向ける。
これまでと違った目でそれを見る。
そうして気付く。
どうして見落としていたのか、なぜ気にも留めなかったのか。
そして知る。
私が通りすぎていく景色に立ち止まる人がいること。
私はいっとき、その人の目で世界を見る。
同じ場所の同じ光景が、まるで違って見える。
何も変わらない。変わったのは私だけ。

この本は、そういう「目」を与えてくれる。
色んな国で暮らした経験のある著者が、パンデミックのコロナ禍で、イタリアの夫と離れ離れになり、日本から見た光景。

なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない [ 辻仁成 ]

を思い出した。

ヤマザキさんが歴史学者の磯田道史さんとのテレビ番組で一緒になったとき、磯田さんが言っていたという「日本の場合、形で見える崩壊でなければ史実として残らない」という言葉。
NHK「日曜美術館」で美術史家の山本聡美さんが取り上げていた「融通念仏縁起絵巻」(疫病退散の念仏を唱えている人たちを、妖怪は功徳を認め退散したという内容)。
日本では疫病は森羅万象の一つであって、自然現象の一つという捉え方だったというもの。

なるほどな、と思った。
ヤマザキさんがアマビエの大流行についても触れられていたけど、日本の「空気」「同調圧力」によるソフトな「外出自粛」というのも、法的な措置ではない理由がなんとなく分かった。
台風を前に、「外出自粛」を唱えるのと同じなのか。
確かに、嵐の前に言う。「不要不急の外出は避けてください」。
ああそうか、これはそれと同じ捉え方をされているのか。

日本人が無邪気で幼い、というのも、天変地異に翻弄されてきたが故という面もあるのだろうか。
圧倒的な力を前にして、人は赤子のようなものだ。
それに依り恃み、そしてまたそれに支配されている。
自然に対したとき、人はいつまでも子どものような―――。
天皇を親に見立て、民を「赤子」と言うのも同じか。
そして天皇もまた、「天子」と呼んでいた。

ヤマザキさんは、イタリアと日本を比較し、西洋式の民主主義は日本で本当に発達し成熟しうるのだろうかと疑問を呈す。
確かにこれほど違う文化的背景を持ちながら、全世界で同じ仕様が採用されていることは異様でもある。
人間は本質的には同じである、ということであっても。
ならばどうするのがベスト―――とはいかなくとも、ベターなのだろう。
日本の未熟さや幼稚さを憂うより、もっと他のやり方があるのかもしれない。

ヤマザキさん、いろいろ読んで好きになりつつある。気になる存在。
イタリアと日本の往来もままならず、夫と「オンライン・サプライズ」(お互いにネットで相手にプレゼントをしあう)をしていたの、素敵だな。
おススメしていらした「へたくそなリコーダーでめちゃくちゃムーディーに『タイタニック』のテーマソングを吹く男性の動画」と、「パンデミックのもとイタリアの子どもたちがパンデミックのなかリモートで歌った『誰も寝てはならぬ』」を見てみた。
タイタニックのん、動画撮影にかける労力をなぜリコーダーの練習にまわさなかったん…!となる。おすすめです。いろんなことがあほらしくなる。

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最終更新日  2022.05.22 00:00:26
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