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2024.01.07
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テーマ:読書(8684)
書名


ガラム・マサラ! [ ラーフル・ライナ ]

引用

ある夜、何十年もアルコール漬けになったがらがらの声が「雨に濡れないようにな、小僧!」と言った。「あいつ、本を読んでるぞ!本だとさ!」男が笑い、もうひとりが笑った。顔のないそういう連中に笑われることの無力さを初めて知った。
次の日、どうして本が濡れているのかとクレアに問い詰められたが、説明できなかった。彼女は僕の髪をくしゃくしゃにし、それで許されたのだとわかった。誰かが気にかけてくれるというただそれだけのことで、自分の問題のいくつかが解決したように感じられた。それは素晴らしいことだった。まちがった答えをしたとき、涙を拭いてくれる誰かがいるのは。


感想

2024年1冊目。といっても12月からずっと読んでました。なんならその前から積んでた本。

これ、面白かったです!おすすめ!
インドの小説。著者は28歳、インド・デリー生まれ。本書がデビュー作。
タイトルがナメてんなと思って(原題が "HOW TO KIDNAP THE RICH" とあって余計に、インドっぽさ出すための無茶な書名付けられてる〜と)、でも「訳者あとがき」によると、『ガラム・マサラ』は当初の原題から採用された日本語版タイトルとのことなのでギリ許す(何様)。

現在から過去が遡って明らかにされていくところが映画「スラムドッグ・ミリオネア」っぽさもあるのだけれど、私は展開の仕方が映画「ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」を彷彿とさせるなあと思った。
とにかく、ワクワク・ドキドキ・ハラハラ、「え、どうなんの?!」という展開に次ぐ展開で、ほんと2時間のエンタメ映画をノンストップで見終わったような感じがある。
HBOが映像化計画中とのことなので、映画になったら見たいなあ。

(以下ネタバレのあらすじ)
チャイの屋台を営む父に殴られて育ったラメッシュ。
貧困のなか、学校に行くことも許されず、スパイスを挽く日々。
ある時、白人のシスター・クレアがその姿を目に留め、彼を自らが勤める学校へ招き入れ教育を施す。
しかしクレアは、ラメッシュを金持ちのお嬢様たちが通う学校に引き入れたことで職場を追われ、左遷された先のさびれた教会で病の床に伏せた。
医者は言った。君が息子の代わりに試験を受験してくれたら、手術代はタダでいいーーー。
ラメッシュは自らの受験の機会を捨てる。
しかしその代わりに手に入れられたのは手術の失敗、クレアの死だった。
ラメッシュは自らの頭脳を武器に、「教育コンサルタント」として金持ち相手の替え玉受験ビジネスを始める。
そして裕福な建設業者の息子・ルディに代わって受験した全国共通試験で、ラメッシュは全国二位の成績を記録してしまう。
一躍有名人になったルディは、テレビからのオファーでクイズ番組を持つことに。
ラメッシュはルディのマネージャーとして、巨万の富を手にするが、ある日ふたりは誘拐され…。

最後は誘拐に次ぐ誘拐で、誘拐の解決方法が誘拐という(笑)。
前半のボリュームに比べると、後半はさらっと流されて軽く描かれている感じ。
テレビ局乗っ取りのあたりは、ここをメインに持ってこられるような気もするのだけど、起承転結の「承」が長くて、「転」が次に長くて、「結」は短い。
単純に面白い本読みたいな〜!頭からっぽにしたエンタメ小説楽しみたい〜!という人におすすめ。

しかしインドってこんななの?すごいな。
という描写があちこちにあり、主人公のラメッシュがまた皮肉屋でインドを風刺しまくっているので、「そうなんだ」と知らなかった世界を見る楽しみがありました。


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最終更新日  2024.01.07 10:57:12
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