
今日は、池田町葡萄・葡萄酒研究所/ワイン城にて
厳しい寒さと自然の織りなす極上の「山幸アイスワイン2008」を購入してきました。
本日は、知り合いの職員さんに資料も頂いてきました。
(わざわざ印刷してもらったw)
赤ワインや白ワインは耳馴染みですが、アイスワインとは何ぞや?
アイスワインは偶然から生まれた奇跡のワインと呼ばれています。
1794年の冬、ドイツのフランコニアの農場で世界初のアイスワインが生まれました。
その年のフランコニアは予想もしない霜に襲われ、熟した葡萄が
そのまま放置されたために凍ってしまい処分することになりました。
本来なら捨てるはずの葡萄で僅かなワインを造ったところ、
とても甘みの強い、芳醇な香りのワインが誕生しました。
まさに自然が作りだした偶然の産物なわけです。
後で出てきますが「葡萄が凍結する」というプロセスが必要なため、気象条件的に北海道でしか作られないワインといえます。
実は十勝ワインでアイスワインを作り始めたのはごく最近の話。
池田町は氷点下20℃以下になることもざらにあり、通常の葡萄の樹は地面に埋めて越冬させていたため、耐寒性が強く冬も地面の上に生えっぱなしの品種改良ができるまで時間がかかったとの話。
それが「山幸」や「清舞」といった品種の登場でようやくアイスワインを作れる環境ができました。
ま、どれくらい寒いのかと言うと、この山幸アイスワイン2008を収穫した時には朝6時に集合。
その時の気温は-25℃を超えていたこともあったと話を伺いました。

そんな寒い中で収穫作業を行っていたなんて…
あはは、と笑うしかできませんね(^^;
さてさて、ワインの話に戻りますが
自然に凍った完熟葡萄から造られるアイスワインアイスワインが
他のワインと最も異なる点は、葡萄の収穫時期です。
先ほども書きましたが、アイスワイン用葡萄は通常のワイン用葡萄が収穫される秋ではなく葡萄の実をあえて樹につけたまま冬の到来を待ちます。
冬が近づくにつれ、アイスワイン用葡萄は凍結と解凍を幾度も繰り返しながら、
少しずつ水分を失い、葡萄本来の甘みと芳醇な香りをまとった果汁が実の中に凝縮されていきます。
そして、零下が続く厳冬期になり、零下8度を下回った早朝、自然に凍った葡萄を選果しながら、一房ずつ丁寧に手摘みしていきます。
収穫した葡萄はすぐに凍ったまま圧力をかけて一気に搾られます。
すると葡萄に残った僅かな水分は凍ったままで、零下でも凍らない
甘みと香りの凝縮された果汁だけがごくわずかに得られます。
その量は葡萄一房からわずかスプーン一杯程度、通常のワインと比べると約8分の1程度と言われています。
(職員さんに聞いた話では実際量は10分の1量程度かもしれないとのこと)
そうして得られた大切な果汁は、6ヶ月近く、通常のワインのおよそ8倍の時間を掛けて丁寧に発酵させられ、ようやくアイスワインは出来上がるのです。
ということは、同じ量のワインを作るのに8倍原料がいというコトになります。
アイスワインが量の割に高価なのはこういった理由があるようです。
でも理由を考えると決して高いものではないとわかります。
2005年から挑戦が始まっている十勝ワインのアイスワイン。
2005年は残しておいた葡萄がムクドリに全部食べられるといった被害があったり
と、なかなか一筋縄では行かなかった話も聞けました。
これからのアイスワインもとても楽しみになりましたー
製造量自体が1,000本も無いので量も貴重ですが
それまでの歴史や作る過程をしると、大切に飲みたくなりますね(^^)
今月の財布が少し軽くなったけれど、今から飲む時が楽しみデス

本日いただいた資料より。
久しぶりにワインで長めに書いたなぁ(^^;