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テーマ:小説書きさん!!(610)
カテゴリ:インドネシア
僕らはフロントのニョマンさんに彼女達が宿泊している宿までの地図を書いてもらった。 『こんなとこに何の用があるの?』達者な日本語で彼女に質問された。 曖昧な僕らの笑顔に彼女は訳を理解したようである。 『頑張って!』と笑う彼女に見送られ僕らはコテージを出た。
彼女達が宿泊している宿へは歩いて5分程で着いた。 僕は少し驚いた、僕達のコテージも立派とは思えなかったがそれ以上にここは質素に見えた。
まだ待ち合わせの時間には随分と早かった。 僕らは宿の近くのカセット屋に入った。 店には街中で良く耳にした物悲しく切ない感じの曲が流れていた。
『あれ!?』僕はA子をカセット屋で見つけ声を掛けた。 『暇だったから遊んでた・・・』屈託のない笑顔で彼女は言った。 『なんかこの曲いいよね?』彼女は店で流れている曲が気になっている様だった。 『そうだねっ!』僕も街中で流れているのを聞いて何だか気になっていた。
そんな話をしていたら『お前ら何してるんだ・・・』と後ろから叫ばれた。 少し驚いて後を振り向くと少しムッとした顔の先輩Sであった。
"何なんだこの人は・・・"僕は心の中で呟いていた。 僕は『そろそろ行きましょうか・・・』とSを諭しカセット屋を出て他の子達が待つ宿へ向かった。
クタを走っていたドゥッカル お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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