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2005/05/19(木)16:10

蒼い涙の少女・・・(4)

novel(48)

「待てよ」 私は、その不満そうな面を丁寧に振り返らせた。 「…何?」 「逆だ」 「…?」 「お前が俺の空間に入り込んできたんだ。そうだろ?」 「…」 えっと…そう。カギは確かに不自然に壊れていた…。 「あんたが先に入った、そう言いたいの?」 「それはそれで正解だ。しかし、ここはお前の場所で良い」 「?」 「お前が入り込んできたのは俺のアパートの屋上さ」 「!」 この男…! 「お前、少し前の…記憶が部分的に無いんだろ?」 「…なんで知ってるの…私は家族以外には話してない」 「俺の目の前で記憶を無くしたんだ。俺が分からないはずが無い」 「!!」 やっぱりこの男…!! 「あんた…!」 「俺はお前の記憶を持って来てやった。だからもう一度、見せてくれ」 「…?」 「俺は死ぬ前にもう一度見ておきたい。お前が記憶とともに無くした蒼い涙を」

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