1628824 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

クリスマス特集 Vol. 3 & 4

クリスマス特集 
Vol.3「Christmas Card クリスマス・カード」
Vol.4 「Christmas Carol クリスマス・キャロル」


★★クリスマス特集
Vol.1 「MISTLETOE ヤドリギ」
Vol.2 「Advent アドヴェント」


★★クリスマス特集
Vol.5「Christmas in Japan 日本のクリスマス」
Vol.6「12 days of Christmas クリスマスの12日間」


****************************************************************

クリスマス特集Vol.3 「Christmas Card」


今日はまずクリスマスカードのことを書こうかな。
日本では一番やりとりの多い郵便はもちろん年賀ハガキだけれど、
イギリスやヨーロッパ、そしてもちろんアメリカでも
クリスマスカードが一番でしょうね。
もともとイギリス人は手紙が大好き。
今でも電話やEメールよりも手紙によるコミュニケーションが
盛ん……かどうかはわからないけれど、
私たちがロンドンに住んでいた頃には
英国の郵便事情の良さにけっこう感激したものです。
(ストライキさえなければね)
午前・午後と一日に2度の配達。
しかも第一便は9時前に届くという素晴らしさ。
郵便料金も安かったように記憶している。

異国にいると手紙をもらう嬉しさもひとしおだったから、
私もよく手紙を書いたし、返事もいっぱい来た。
郵便屋さんが来る時間にはいつもポストチェックをしてました。
日本にだって4日くらいでついちゃったような気がする。
だから「ポストマン・パット(Postman Pat)」なんて
番組ができるんだろうな。
みなさんはこの番組、知ってる?
一時期「ひらけ!ポンキッキ(だっけ?)」でもやっていたから、
知ってる人は多いでしょうね。

と違う違う、また脱線。
クリスマスカードの話をするんだった。
実はクリスマスカードを交換するという習慣は
イギリスで始まったものなの。と、唐突に。(笑)
「Penny Post」といって、ペニー切手を貼ってポストに入れれば
郵便が届くという郵便システムが始まったのが1840年。
1843年にプリンス・アルバートの友人ヘンリー・コールが
クリスマスカードを友人の画家に作ってもらって
家族や友人に送ったのがカード交換の始まりなんだって。
その後、このシステムは鉄道が発達、印刷技術が発達して、
19世紀にはちょうど今のeメールによる電子郵便革命(?)ほどの
発展を遂げた英国の郵便システム。
それに伴ってクリスマスカードもどんどん利用されるようになり、
今では封筒を糊付けしないままなら
普通料金の半額で配達してくれるんだよ。
実際に糊付けしてないカードが届くこと、あります。(*^_^*)
クリスマス前の3週間、イギリスの郵便局は毎日
「over 100million」のカードを取り扱うってあったけど、
100millionって、え?1億枚???ほんと?

クリスマスカードは日本の年賀状みたいに
元日当日に届くのがいいというのではなく、
クリスマスまでに届けばいいので、12月にはいると次々に届きます。
そして届けられたカードは家の中の壁や、
暖炉の上などに飾られるのです。

我が家にも毎年、海外の友人からカードが届きます。
最近はメールカードになっちゃった友人もいるけれど、
やっぱり手書きのカードの方が嬉しいよね。


クリスマス特集Vol.4 「Christmas Carol」

今日は「クリスマス・キャロル」について。
お友だちのpgloveさんの日記で、
クリスマスにお薦めの映画として、
「ミスター・ビーン」で有名なローワン・アトキンソンの
「クリスマス・キャロル」の話が書いてあったのね。
もちろん、あのビーン主演ですからコメディ。
ディケンズ原作「A Christmas Carol」のパロディらしい。

原作は映画やドラマにもなっているから、
きっとみなさんもご存知よね?
強欲で情け知らずの老人エビニーザ・スクルージ、
ある年のクリスマス・イヴに、
スクルージの昔の相棒だったマーレイの亡霊が、
過去・現在・未来の3人の精霊たちを連れてきて、
スクルージにおのれの本当の姿を見せようとする。
そして改心したスクルージは愛と思いやりに満ちた
素晴らしいクリスマスを迎えるというお話。

って、6行でまとめるにはとてもとても無理があるけれど、
クリスマスにはとてもふさわしいそんなお話。
今、息子の寝る前の一冊はこの本であります。
もし英語で読んでみたい方にはこのページを紹介します。
オンライン・ブック「A Christmas Carol」
そういえば私、中学生の時に英語劇でやったことがあったな。
「クリスマス・キャロル」、私は甥のフレッド役でした。

さて、私が書こうと思ってるのはこの本のお話じゃなくて、
実は歌う方のクリスマス・キャロルなんです。
今日も前置きが長くてすみません。(笑)

まずクリスマス・キャロルという言葉ですが、
キャロルとは「喜びの歌」というような意味で、
クリスマスに歌われるものを
特にクリスマス・キャロルといっています。
もちろんこれは英語で、フランス語なら「ノエル」。
一番古いクリスマスの歌と考えられているのは、
4世紀の「Jesus refuisit omnium」という曲。

その後12世紀になって、アッシジの聖フランチェスコが
教会の礼拝の中にクリスマス・キャロルを正式に取り入れました。
彼は当時の作曲家や詩人たちに
クリスマス・ソングをたくさん作ってもらったようです。
こうしてダ・ヴィンチやミケランジェロの時代でもある
15世紀ルネッサンス期のイタリアには、
今までの賛美歌よりももっと軽やかで喜びに満ちた
クリスマス・ソングが広まっていったのです。
英語で書かれた最初のクリスマス・キャロルは
1410年頃のものだそうです。

15世紀の中頃には印刷技術の向上によって
かなり広範囲にキャロルの楽譜が出回っていたのですが、
じつは当時、ピューリタンによって
クリスマスの礼拝は禁止されていたのでした。
なので、実際にクリスマスが世界中に広まったのは
19世紀の後半になってからのことなんだって。
今日、私たちが知っているクリスマス・キャロルは
じつは聖書をもとに作られた古いものではなく、
比較的最近作られたものが多いのだそうです。

イギリスでは17世紀の中頃、クロムウェルによって
クリスマス・キャロルを歌うことは禁止されていました。
なぜなら彼は、クリスマスという日は
もっと厳かなものでなければいけないと考えていたからなのです。
マルチン・ルターに触発されたプロテスタントたちは
カトリックの制圧を逃れ、新天地を求めてヨーロッパを逃げ出しました。
そしてアメリカでは1649年に、最初のクリスマス・キャロル、
「Jesus is born」という曲が作られました。

さて、ふたたびヨーロッパです。
クリスマス・キャロルを歌うことは禁止されていましたが、
キリスト受難劇のステージにおいて
賛美歌は歌い続けられていました。
そして18世紀、ヘンデルによってあの「メサイヤ」が完成。
今やこの曲はビング・クロスビーの「ホワイト・クリスマス」と
同じくらい有名なクリスマス・ソングです。

「メサイヤ」と聞いてピンとこなくても、
「ハレルヤコーラス」といえばおわかりでしょう。

♪ハーレルヤ ハーレルヤ
ハレルヤ ハレルヤ ハレールヤ♪

というあの歌です。
この歌も全53曲あるという「メサイヤ」の中の一曲です。

でも、一番有名なクリスマス・キャロルといえば
やっぱり「Silent Night(きよしこの夜)」ですよね。
この曲ができたいきさつについては
最近では中学の英語の教科書にも載ってたりするので、
ご存知の方も多いかと思いますが、この賛美歌、
最初はなんとギターに合わせて歌う歌として作られたんです。

1818年の12月、オーストリアにある
オーベンドルフという村でのお話です。
クリスマスの前日に教会のオルガンが壊れていることを知った
牧師ジョゼフ・モーアは、自分の作った詩に、
ギター伴奏で歌えるような曲を作ってくれるようにと
友人フランツ・グルーバーに頼みました。
そしてできたのがこの賛美歌というわけなのです。
元歌はもちろんドイツ語ね、
「Stille Nacht, Heilige Nacht」。
オルガンではなく、ギターの伴奏で歌われたこの曲は
いまでは180カ国語以上の言葉で、
何百万人もの人々に歌われているんですって。

そして今、クリスマス・キャロルはこの時期には
なくてはならない季節の歌となりました。
聖書に忠実なトラディショナルなものもあれば、
そうでないものもあります。
そしてクリスチャンもそうでない人も、
みんな喜びに満ちてクリスマス・キャロルを歌うのです。

もちろん私もそんな(クリスチャンでない方の)1人。
今年はいつもとちょっと違って、
ゴスペルバージョンで賛美歌の練習をしています。
歌うのは「Jesue Loves Me(主我を愛す)」と
「Joy to the World(もろびとこぞりて)」。
手拍子に後ノリで歌うキャロルもまた乙なものですよ。

ざーっと見てきたクリスマス・キャロルの歴史。
もとの文献が英語なので、正確に捉えられたかどうか
ちょっぴり不安なところもあるけれど、
ま、これは私のための覚え書きなので。
みなさんにも面白かったとすれば、それはラッキー♪

さて、これはクリスマスの定番キャロルの一部です。
みなさんはどのキャロルが好き?
私の好きなのは
「O Come All Ye Faithful」のラテン語バージョン、
「Adeste Fideles」です。

* Away In A Manger
* Carol Of The Bells
* Deck The Halls
* God Rest Ye Merry Gentlemen
* Jingle Bells
* Joy To The World
* Hark, The Herald Angels Sing
* Have Yourself A Merry Little Christmas
* I’ll Be Home For Christmas
* It Came Upon A Midnight Clear
* Little Drummer Boy
* O Come All Ye Faithful
* O Holy Night
* O, Little Town of Bethlehem
* O Tannenbaum
* Rudolf the Red-Nose Reindeer
* Santa Claus Is Coming To Town
* Silent Night
* Silver Bells
* The Christmas Song
   (Chestnuts Roasting On An Open Fire)
* The First Noel
* The Twelve Days of Christmas
* We Wish You A Merry Christmas
* What Child Is This?
* White Christmas
* Winter Wonderland


ここでは音が聴けるようです。
「MIDIファイル クリスマス・キャロル」






© Rakuten Group, Inc.