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テーマ:今日のワイン(6034)
カテゴリ:ドイツワイン
味良し、価格良しのポール・マスに対して、
私が少々気に入らなかったのは、 土地への愛着が、やや希薄に感じてしまう点である。 トワベー・オーモンについて、特に白は、 AOCなのだからもっと「リムー」を前面に 押し出して欲しいような気がする。 トワーベー・オーモン 白 [2004] ジャン・クロード・マス (ドメーヌ・ポール・マス) 1,512円(税込) しかし、赤と同様、芸術家ラベルにして、 「III B & Auromon」(トワべー・エ・オーモン)の白 というブランドにしている。 ラベルは美しく、確かに消費者に訴求するものはある。 それ以上に内容が優秀だから、ワイン屋としても お客に勧めたいと思う。 …ってところで気づいたのだが、 では、「ACリムーを謳うメリットはあるのか?」 という点である。 リムー?何それ?って消費者ならずとも、 (ワイン屋でさえ)言ってしまいそう。 まして白のみのAOCで、シャルドネが認められている… なんて小理屈は、買う側としてはどうでも良い。 いや買う側が認知していればメリットがあるけど 浸透していない今、このAOC名を出しても 何のメリットもないのが現実かもしれない。 消費者としては、え~?それどこの国? って言って終わりのような気もする。 マーケティングのクールな目で見れば、 このAOCは今は使わず、違うイメージを前に出せ… というのが、現時点での正解なのかも知れない。 そう考えれば、地名を必ず表記せよ!なんて事を、 まだ名が売れてないAOCに強要するのは、当事者でない者の 勝手な思い入れなのかも知れない。 その地で葡萄を、そしてワインを造っている者が 土地を愛していない訳はない。 その気持ちなくして造り続けられるはずはない。 その名を名乗れないのは、 流通と市場側にこそ、表記しない原因がある… と考えた方が自然なようである。 一方、トワべーの赤。 これは、ヴァン・ド・ペイ・ドックでしかない。 有象無象が溢れ返っている中、それだけに、 実力本位で見られるこのカテゴリーは、 圧倒的な品質と、目を引く外観があればOK! …なのだ。 トワーベー・オーモン 赤 [2004] ジャン・クロード・マス (ドメーヌ・ポール・マス) 1,512円(税込) 実際、旨い。 価格をかなり超えた迫力がある。 濃度がある。樽香もある。果実味もある。ボディがある。 アフターがある。好バランスがある。 この価格のワインとして、ちょっと文句はつけ難いワイン。 派手なラベルが、ワイン通にとっても マイナス要因にならぬワイン。 つまりは、ホンモノと言わねばならぬ内容。 このカテゴリーを創り出したのは、 結局は“市場”そのものなのかも知れない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006年08月09日 15時14分07秒
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