００７

泉州国際市民マラソン迷走記（Ｙ成）

 

　今回の泉州国際市民マラソンは、私にとって３０回目の記念すべきフルマラソンだ。

早起きし、朝食を十分摂り、排泄も行った。マラソン仲間３名と一緒に淡路に渡り、

洲本発の高速船で行く予定だ。夕べから降り始めた雨は、予報通りずっと降り続いている。

仕方がないが、待ち合わせ場所に急いだ。

６時５０分に着いてみると、誰もいない。おかしいな～？

念のため、高速船の時刻表を見てみると、出航時刻が６時５０分になっている！

「あっちゃ～！しまった。待ち合わせは５時５０分だった！」

　青ざめた後、どうしようか頭の中が混乱してきた。雨も降っているし、帰ろかな～、

７時４５分津名発のフェリーも間に合わんだろうな～、迷いながら、高速道に上がった。

何とかぎりぎりフェリーに乗ることが出来た。出端がくじかれて、もう走る意欲はうせて

いる。りんくうタウン駅に９時半ごろ着き、階段を上がって用を足していると、バック

グラウンドミュージックでレッドツェッペリンの「天国への階段」がかかり始めた。

ワシ、今日昇天するんやろか？

　南海電車に乗ろうとしたが、丁度発車したところであった。しまった。トイレなんぞに

行っとる場合でなかった。次の電車は１０時前。こりゃ間に合わん。タクシーしかない。

運よく？すぐにタクシーが拾えた。「浜寺公園まで２０分ぐらいやな。」もうここまで来たら

仕方ない。結局、３０分ほどかかって１０時１５分頃に会場に着いた。

タクシー代７０００円！　痛いな～！

　慌ててゼッケンとチップを付け、ビニール袋を二重に被り、時間ぎりぎりに荷物を預け、

雨の中、どうにかスタートラインに到着することができた。丁度仲間の一人に会うことができ、

平謝りに謝った。

　ストレッチもせずにスタート。なんだか体が重い。そのうち３Ｋｍ付近で便意をもよおして

きた。出島町派出所に飛び込み、トイレを拝借した。優しいおまわりさん、ありがとうござい

ました。５Ｋｍを越えても気分はまだ乗らないし、スピードも上がらない。収容車に乗のろか

な～、と思いながら、何とかハーフまでたどり着いた。

　２４ｋｍほどでもう足が痛くなってきた。しかし、岸和田に入って、だんじりのお囃子の音

が聞こえてきて、何だか元気が出てきた。それにしても、沿道には大勢の応援の人。雨の中、

本当に頭が下がる。１時を過ぎるとさすがに腹が減ってきたので、無料奉仕のお菓子やチョコ

を遠慮なく頂戴し、食べながら走る。まあ、ゆっくり走って４時間以内にゴール出来たらええわ、

と目標をすぐ安易に完走に切り替え、ペースを落とした。

　収容車の誘惑にかられながらも、せっかく高速料金とタクシー代大枚７０００円まで払ってここ

まで来たんだからと、雨の中ジョグペースを積み重ねて、ようやくゴールに到達。正確なタイムは

判らないが、多分５９分ぐらいだろう。

　ゴール後、皆を探したが、見つけることができず、丁度フェリー乗り場行きバスが来ていた

ので、つい飛び乗って、先に帰路についてしまった。

　皆さん、本当に申し訳ありませんでした。また、出島町派出所のおまわりさん、ありがとうござい

ました。沿道の応援の方々、ありがとうございました。