越中屋＊四十五右衛門＊商店

昨日の冒頭の画像でDVDボックスの上から2本目にあるのは、ヴィム・ヴェンダースの「東京画」です。小津安二郎をテーマにしたドキュメントフィルムです。
彼も小津映画の地を訪ねたんですね。
ヴェンダースの映画は学生の時観ましたけど、小津の作風は見つけられませんでした。

で、日本映画界の小津フォロワーについて憶えている範囲で書いてみます。


◆◆伊丹十三◆◆



お葬式(DVD) ◆20%OFF！
封切り日に見ました。インパクトあったな。
藤原釜足の呆けお爺さんが｢麦秋｣のお爺さんに似ている。
火葬場のシーンは｢小早川家｣を連想させますよ。



タンポポ(DVD) ◆20%OFF！
中華料理店のスリ憶えてますか？　小津映画常連の中村伸郎でした。


「マルサの女」の助監督だったのが次の・・・

◆◆周防正行◆◆



変態家族　兄貴の嫁さん
なぜか、観たことあります。
初監督作品で小津のパロディーをやり放題やってます。とくに｢晩春｣｢麦秋｣のネタがあったのを憶えてます。2回観ることはまずないであろうロマンポルノです。



ファンシィダンス（期間限定）(DVD) ◆20%OFF！
村上冬樹演ずる和尚に｢お早よう｣のテイストがありますね。
まだアイドルの彦麻呂にも注目。　



シコふんじゃった。（期間限定）(DVD) ◆20%OFF！
竹中直人の“下痢芝居”も｢お早よう｣路線。
田口浩正が出てきた瞬間に「ファンシィダンス」の彼の役“不器用なデブ”「珍来」を思い出して笑ってしまう。今度の役名は「田中豊作」です。これは小津映画の常連の太ったおばさん高橋豊子(とよ)と同じ役回りなんです。出てくるだけで可笑しいという。
小津映画では飲み屋のママ役の常連桜むつ子が出演。



Shall we ダンス？（期間限定）(DVD) ◆20%OFF！
竹中直人、田口浩正が今回も冴えてます。ふたりに加えて初登場は渡辺えり子。役名はズバリ高橋豊子です。
「東京物語」の香川京子が出演。


3部作で怪演を見せているのが次の・・・

◆◆竹中直人◆◆



東京日和(DVD) ◆20%OFF！



無能の人(DVD) ◆20%OFF！
「無能の人」と次の「１１９」しか観てませんが、白黒トーキー時代の小津調のテイストです。
｢彼岸花｣｢お早よう｣の久我美子が両方に出演。


「東京日和」に周防正行とともに出演もしているのが次の・・・

◆◆森田芳光◆◆



それから(DVD) ◆20%OFF！
日本家屋のカットや主人公松田優作の風貌が「戸田家の兄妹」の若い佐分利信に似ている。



おいしい結婚◆◆◆
この映画がいちばんおすすめしたかったので、昨日の冒頭の画像↓　の右下にも映しておきました。しかしＤＶＤもＶＨＳも廃盤のようです。

まず、娘の縁談がストーリーの核で、母が後家さんで、３人の小姑おやじが、縁談をかき回す～設定が｢秋日和｣そっくり。ロケが鎌倉で｢晩春｣｢麦秋｣の風景が見られます。それからたしか｢早春｣にも使われた競輪場も舞台になっています。
そして｢秋日和｣の南美江がお祖母さん役で出演。



小津作品の映像は独特のものです。
畳の上でのローアングルの構図や、バストカットのワンショットの多用。
セリフの反復や、動作のリズムで笑いや涙を表現してます。

上にあげた作品は全部80～90年代のものですが、今世紀に入ってもいまだにＣＭでは｢小津調｣を見かけます。最近ではP&Gの「ファブリーズ」のシリーズがそうですね。