【🗻日本史動画12】 正倉院の謎
●資料動画1200年前の軌跡の保管庫 正倉院の謎https://youtu.be/D3Do0ZvAWH8正倉院展公式HP動画https://youtu.be/aTqL3-NVVDA※公式HP宮内庁 正倉院https://shosoin.kunaicho.go.jp/正倉院展https://shosoin-ten.jp/○「正倉院」の由来・元来、奈良平安時代の中央・地方の官庁や大寺には,重要物品を納める正倉院が設置。↓・次第に建物が朽ち、わずかに東大寺正倉院内の正倉一棟だけが現存。↓・以来、この一棟を「正倉院」(正倉院宝庫)と呼称。○「正倉院」(東大寺正倉院)の宝物の由来について・8世紀の中頃,奈良時代、光明皇后が聖武天皇の御冥福を祈念して,御遺愛品等を東大寺の本尊盧舎那仏(大仏)に奉献。その品々を現在の正倉院宝庫に収蔵、保存。・後に東大寺の重要な法会に用いられた仏具、平安時代中頃の東大寺羂索院の什器類、光明皇后奉献の品々等も加わり、厳重に保管。正倉院宝物は,いくつかの系統より成立。・宝物の目録、「東大寺献物帳」(原本)が存在。○宝庫(建物)について・内装は二階建て。・倉は三倉に仕切られている 北倉… 主に光明皇后奉献の品を収納。 中倉・南倉…北倉以外の東大寺に関わる品々を収納。・正倉に収められていた宝物は、昭和31年、鉄筋コンクリート建築の西宝庫と東宝庫に移動。焦燥には宝物の収められていた辛櫃のみが保管。 西宝庫…正倉の代わりに、整理済みの宝物を収蔵している勅封倉。毎年秋季に開封され,宝物の点検,調査などが実施。 東宝庫…染織品を中心とした整理中の宝物、聖語蔵経巻が収納。・正倉自体も国宝として管理。・宝物の調査や展示を始めたのは、明治期の森鴎外。○宝物の保存状態が良い理由・勅封制度により、みだりに開封することがなく,手厚く保護されてきた。・高床式構造が,宝物の湿損や虫害を防ぐのに効果があった。・宝物は何重もの箱(辛櫃)櫃に納めて保管。櫃内の湿度の高低差を緩和し,外光や汚染外気を遮断するなど,宝物の保存に大きな役割を果たした。○宝物について・宝物の点数は,約九千点。・95%が国産。他にペルシャ等外国伝来の宝物あり。・当時の生活様式や文化をそのまま伝える。 種類…書巻文書,文房具,調度品,楽器楽具,遊戯具,仏教関係品,年中行事用具,武器武具,飲食器,服飾品,工匠具,香薬類など。 製作技法…金工,木工,漆工,甲角細工,陶芸,ガラス,染織など美術工芸のほとんどすべての分野。平脱,木画,螺鈿,撥鏤,三彩,七宝といった高度の技法を用いたものが多い。 例) 光明皇后奉献の趣旨と品目を記載した献物帳 樹下美人像で知られる鳥毛立女屏風 世界唯一の遺品でもある華麗な五絃琵琶 遙かなシルクロードの旅路を偲ばせるカットグラスの白瑠璃碗 黄金・珠玉で飾った犀角如意 現存最古の戸籍である大宝2年(702)の戸籍 ○世界的価値・宝物の特徴として、国際色豊かな点が挙げられる。・伝来物だけでなく、国産のものの材料,技法,器形,意匠,文様などに,8世紀の主要文化圏である中国、インド、イランからギリシャ、ローマ、そしてエジプトにもおよぶ各地の諸要素が包含されている。・「正倉院はシルクロードの終着点」と言われるほど8世紀の世界文化を代表する貴重な文化財。○蘭奢待(らんじゃたい)について・正倉院に保管されている、伝説の香木。正式名は黄熟香。・歴代の天皇や将軍が、手柄のあった者に対し、この香木を切り取って与えた。以来、「蘭奢待を持つ者=天下人」であるというステータスが定着。・蘭奢待には足利義政、織田信長、明治天皇という時の権力者たちの切り取った形跡があり、付箋が残っている。・過去に約50回切り取られた形跡あり。※参考動画蘭奢待(黄熟香)https://youtu.be/r1rsXlQa9Dk