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カテゴリ:アニソン・特ソン列伝
♪ズンタッタター ズンタッタ ズンタッタター ズンタッタ♪
さて問題。こんな詞で始まるこの歌。あなたはどんなアニメの主題歌だと思いますか? コメディ物?立身出世物? いやいや、正解は次からの詞を見ればわかります。 ♪ダイヤモンドをつんざいて 白い稲妻おっ走る バッターキャッチャーぶっ飛んで ボールのうなりに地獄が見えた 見ろよあいつのピッチング アイツは侍ジャイアンツ マンモススタンド突っ切って 火だるまライナー闇に飛ぶ でっかい星も砕け散り バットの一振り死神泣いた 見ろよあいつのバッティング アイツは侍ジャイアンツ 青春かけた野球だぜ 泣きたいこともあったんだ 今グラウンドを駆けながら あの娘に見せる勝利のトロフィ 見ろよあいつの根性を アイツは侍ジャイアンツ♪ 梶原一騎原作の、「巨人の星」に次ぐ第二の“破天荒だけど燃えるぜ野球マンガ”「侍ジャイアンツ」の前期オープニングなんである。 一見、アラレちゃん(Dr.スランプ)でも野球やってんのか?と思わせるほど仰々しいフレーズの数々は、しかし背番号4を付け幾多の魔球をくりだしてライバルたち(それには所属チームの巨人軍も含まれる。前半はね)をなぎ倒さんとする、効果音がその名前の番場蛮(バンババーン!)を的確に表している。 だいたいなぁ、「巨人軍というでっかい鯨をぶっ倒すために巨人に入団する」って理屈がもう、蛮ちゃんらしいというか梶原イズムというか、だ。 彼の声をアテている富山敬さん、モロにハマリ役。やっぱりむかしの声優って声芸の幅、広いわなぁ。デュークフリードや伊達直人、古代君など、血の気の多い(←ここは蛮ちゃんも共通)優等生だけが富山敬さんのキャラじゃないんだな。 ま、それはともかくこの歌、私が特に好きなのは3番の詞だ。 ここで歌われている“あの娘”は、アニメではほとんど峰不二子じゃん!の南理香ちゃんだろう(さすが東京ムービー作品?しかしそう思うと、蛮ちゃんってルパンっぽいと言えなくもないか。原作漫画とちがいモンキー面だし、理香ちゃん=不二子ちゃんに振り回されるとこなんかも…)。 で、この3番、“青春かけた~勝利のトロフィ”までの部分、あきらかに1,2番とテンションや感情の込め方が違う、しみじみ語るような歌い方がいいのだ。 さらに“見ろよあいつのこ~んじょうを~!”ここでの節回しがグッとくる!やっぱ蛮ちゃんも梶原作品のキャラだということが3番の詞で納得してしまうんだ…(ここを聴きたいがためにCDやテープをセットしたこと、何回もあるもんなぁ)。 同じ梶原作品でありながら「巨人の星」にくらべて知名度の低い野球マンガ(漫画もアニメも)ではあるが、どっこいこの「侍ジャイアンツ」、特にアニメ版は傑作なんである。どこが、って?見りゃわかります。飛雄馬ほどストイックでない、だけど芯に熱いものをもっている蛮ちゃんのキャラが最高!(あと、いぶし銀というにはやさしすぎるがやはり静かな熱さを持つ八幡先輩も忘れちゃいけないね) そして同様に、この「侍ジャイアンツ」という歌もまた、バンカラべらんめぇソングなれど名曲の称号にふさわしい作品なのだ(“地獄が見えた”“死神泣いた”←野球マンガの歌でこのフレーズがしっくりくるのは「侍ジャイアンツ」だけ!)。 ところでこの曲を歌う松本茂之。う~む、どこかで聞いたような声だなぁ。いや、実に慣れ親しんだ我が心のボーカリストのひとり、水木一郎にそっくりじゃん。ドスの効いた歌い方なんて特に。 いや~、世の中には似た声の人がいるもんだねぇ~(確信犯!) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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