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カテゴリ:アニソン・特ソン列伝
前回に引き続き「魔法使いサリー」の、今回はエンディングテーマ3曲を。
「魔法のマンボ」 サリーちゃんの、初期エンディング。2年以上の放映のうち半年も流れなかったから、私の中でもあまり印象には残っていなかった。 しかし、今改めて聴いてみるとけっこうユニークなんだな。なんたってマンボ!オープニングのジャズからこの切り替えがまずすばらしい。 歌うは前川陽子。彼女のボーカルがまた、メロディ以上にハジけていていいのだ。 ♪マ~ホ~の ンマンブゥ(マンママン)…マ~ホゥのクンニィは~、い~いなっ(ウー!)♪ 独特の節回しが魅力。今、こんなコテコテのマンボって、ないよなぁ。 「いたずらのうた」 中期エンディングのこれ、知名度は3曲中高いと思う。 曲に合わせて、画面に白い線がうねうね動き、三つ子、よっちゃん、カブ、サリーちゃんを描いていく…、って映像も楽しい。 これはちょっと歌詞を紹介。 ♪俺たちわんぱくトリオだぞ いたずらするのが大好きさ 女の子なんかいじめちゃえ! (オヤツあげないわよ!) 気は優しくておしとやか その上美人で力持ち 勉強嫌いが珠にキズ (いいぞ、ねぇちゃん!) チビでも魔法の天才だい 頭も優秀身も軽い 怖いものなどあるもんか (ホントかしら?) オチャメでお転婆あわてんぼ 時々センチになるけれど 可愛いサリーは人気もの (へぇ、しょってらぁ!)♪ 思い出しましたか?こんなノー天気な歌だったんですよ。 それにしても、死語中の死語、のオンパレード。今の子供たちが聴いて意味わかるかな? で、この歌。一番の存在感を示しているのはよっちゃん(こと、加藤みどりさん)。ってか、詞も歌い方もサザエさんそっくり! あと“可愛いサリーは人気もの”鼻白みそうなこのひと言を、カブのセリフで丸く収めているところが見事! 「パパパのチョイナ」 後期エンディングは、ポロンちゃんをイメージしたホンキートンク調の軽快な歌。 ♪魔法の力でやっちまえぃ!♪の乱暴さが、いかにもポロンちゃんらしくていい。関係ないけど彼女って、ブラックジャックのピノコに雰囲気似てるね。 遠い記憶ではっきり覚えてないけど、銀幕でウルトラセブンやホルスの大冒険なんかといっしょにこのサリーちゃんを見た記憶があって、そのとき上映したエピソードってのが、たしかポロンちゃんの登場する回だったような…。 (今ふと気付いたけど、ホルスやサリーちゃんは東映、セブンは…円谷プロ。よく一緒に上映したよなぁ) だからかどうか、個人的に他の(エンディング)2曲にはない郷愁、みたいなものが、この曲を聴くたびに感じられるのだな…。 サリーちゃんが放送されていた昭和40年代前半って、アニソン特ソンが一皮剥ける前の、暗中模索の時期。 しかしそれだけに、既存の音楽ジャンルをうまく使用した、子供にも楽しめる主題歌、劇中歌がいくつも誕生したんだけど、これ、けっこう重要なポイント。 おかげで私たちの年代って、耳が肥えたもんなぁ。確かな音楽性。クォリティの高さ。作品世界の表現。けっして、昔の歌だといってバカにはできない曲がいっぱいある。まぁ古臭くて今は聴けない歌、ってのも実際には多いけどね。 サリーちゃんの主題歌・副主題歌4曲はそんな時代の良きサンプルになり得るものばかりであり、作曲家・小林亜星の力量を実感できる、名曲ぞろいと言えるのではないだろうか。 さ~て、明日(おっと、もう今日か)はメビウスの映画を見に行くぞ~!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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