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2006.11.06
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♪レオ ウルトラマン! レオ 君の番! レオ 戦え!
 レオはそこまで来ている レオは怒りに燃えてる 
 赤い炎をくぐってやがて現れる
 平和を壊す敵はこの手でたたき伏せる 
 それがレオの使命 それがレオの願い
 獅子の瞳が燃えて 嵐たちまち起こり 戦う 戦う ウルトラマンレオ

 レオを呼ぶ声響けば レオは今すぐ応える
 空の果てからマッハですぐに飛んでくる
 きたえた技を捧げ 威力の武器を持って 
 そんなレオを見たか? そんなレオが好きか?
 獅子の瞳が燃えて 嵐たちまち起こり 戦う 戦う ウルトラマンレオ
 レオ ウルトラマン! レオ 君の番! レオ 戦え!♪

正直に白状しよう。私は初め、この歌が好きではなかった。たとえ名ボーカリスト、ヒデ夕樹(トリトン、怪傑ライオン丸などその持ち歌には名曲ぞろいだが、一番の知名度を誇るのは「この木なんの木」)が熱唱しようと、だ。

だってな~、“レオ、君の番!”だよ。A、タロウ、さあレオ次はおまえの番だ、さぁ戦え、早く平和を守れ…って言ってるみたいじゃん。「行け!ゴッドマン」の歌詞♪お~いゴッドマン時間がない お~いゴッドマン急いで“来い!”」に通じる、ヒーロー軽んじすぎ的安易さというか、「ウルトラマンをそんな風にぞんざいに言っていいのか?」と、情けなく思えたのだ。今でこそ、この部分がダンのセリフと取れば素直に納得できるというものだけど…。
曲調もA、Cメロの脳天気なマーチがなんともしまりなく、今イチのりきれない。
で、そんな曲調に“レオはそこまで来ている”“やがて現れる”と歌われても違和感しか生まれない。あぁ、前主題歌の緊張感、シビアさはどこへ消えた…と、主題歌のあまりな変貌に落胆したのだ。こりゃヒデ夕樹に歌わすのはもったいない、池田鴻くんで充分だとすら思うほど…(失礼!けど実は今でもちょっとそう思ってる)

いつの頃か、そんな抵抗感が薄れはじめ、これはこれでいい歌じゃんと思えるようになった。やっぱりあそこだな、Bメロとその詞。

“平和を壊す敵はこの手でたたき伏せる”
“鍛えた技を捧げ威力の武器を持って”

俗に「武闘派ウルトラマン」と呼ばれるレオに一番しっくりくる詞。時に、ブルース・リー(バイオマンじゃないよ)の「燃えよドラゴン」をきっかけとしたカンフーブームの影響で、キック、手刀を多用し、光線技・飛び道具ではなく“技”で敵を倒すウルトラマン。
それまでにも、特訓のすえ流星キックをあみ出しキングザウルス三世を葬った新マン、もっと言えば首投げでレッドキングを倒した初代マンや脳天逆落としでバド星人をやっつけたセブンなど、技できめた先輩たちはいたけどさ、ここまで手技足技にこだわったウルトラヒーローってレオだけだもんな。
セブン以上に戦闘的なその顔(関係ないけど、レオのモミアゲ部分ってゲンに通じるね)、ほとんど全身赤というそのスタイル、そして物語の前半よく見られた特訓(あのムチャクチャな特訓は柔道一直線なみ)…こりゃ光線技に頼っちゃいられない、ってなもの。
第11話で使った、煙突2本を用いてのヌンチャク技なぞ、レオに限っては(無論抵抗感はあるものの)まぁ許せる。ちなみに、私はもうひとりの煙突使い巨大ヒーローを知っているが、必殺光線を武器に持ちながら懸命に巨大ゴキブリ怪獣を殴打するその姿は涙なくしてはいられない…(おもしろすぎて)
そこで、もう一度抽出した詞を見てみよう。う~む、見事にレオを表現しているではないか。(それだけに、いくらウルトラマンキングからもらったマントだからってそれを変形させた“レオブレラ”などという装飾も何もないただの傘を手にしてるレオは情けない限り。まさかあれ見て「雨の日は傘を持とう」なんて教訓を得た子供はいないだろうし…)

ところで、最終回までのエピソードを通して見てみると、なんかこう殺伐としたイメージがあるのな、レオって。
ゲンの特訓の傍らで殉職者続出のMAC隊員。ウルトラキーをめぐるウルトラ兄弟たちとの戦い。その直後のMACの全滅=円盤生物の出現とレオのやられ方…。第29話でのアンヌらしい女性の登場や、第34話での、カプセル怪獣の代わりに登場したセブンガーのユルさ(せっかく新マンが命をかけて届けたってのにその後まったくダンは使わないんでやんの。さすがにあのスタイルでは使用が恥ずかしかったんだろうな)など、なんとも一貫性に欠ける展開。その創りも含め、なんとも粗くざらついた感じが、レオの特長、雰囲気なんだな。
「戦え!ウルトラマンレオ」がせっかく明るいマーチなのにどこかのりきれず爽快感に欠けるのは、そうしたざらつきがあったからかもしれない。
そうした意味では、「名は体を表す」的役割を持つテーマソング、レオの混迷をしっかり表現してるとは言える。
そして“そんなレオが好きか?”と問われれば、ためらいながらも首を縦に振ってしまう自分がいるのだけど…。





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Last updated  2006.11.06 11:35:07
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