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カテゴリ:アニソン・特ソン列伝
♪スーパーモンキー スーパーモンキー スーパーモンキー 孫悟空
ランボルギーニの おにいさん 俺らとレースを してみるかい これから流行はこいつだぜ 空とぶ雲だよ きんと雲 メタメタメタ集まる女の子 うるさい うるさい どいてくれ 俺らはまだまだ忙しい ※スーパーモンキー あっ 孫悟空(×2) 冒険 冒険 また冒険(×3) 冒険 ※ スーパーモンキー スーパーモンキー スーパーモンキー 孫悟空 ドロンにしびれる おにいさん 遅れた人ねと ふられるぜ 二枚目なんかじゃもてないよ 個性の時代を知らないか キャッキャッキャアキャア騒ぐな女の子 しずまれ しずまれ 消えてくれ 俺らにゃ俺らの夢がある ※(くり返し) スーパーモンキー スーパーモンキー♪ ということで、列伝50に引き続いて「飛べ!孫悟空」の、今回はピンクレディが歌う主題歌を。 しかし、「8時だヨ全員集合」ではドリフとキャンディーズ、この番組ではドリフとピンクレディか。 のっけから余談だけど、キャンディーズとピンクレディって、クレイジーキャッツとドリフの雰囲気に通じるところがあるなぁ。 クレイジー&キャンディーズの大人のムードに対して、さらにそれを大衆化させた感がある(けっして子供向きということではないぞよ)ドリフとピンク。クレイジーもキャンディーズもモチロン大好きだけど、親しみという点でより近い存在に感じるところが魅力だね(実際にはみんなスーパースターだけど) さて、話を歌に戻して。 それにしても時代がわかる詞だね。“ランボルギーニのお兄さん”は当時(1978年)のスーパーカーブームから。“ドロンにしびれる…”の“ドロン”は、かつて大人気だった俳優アラン・ドロンのこと。今ならさしずめトム・クルーズかジョニー・ディップかそれともブラピか(まぁ、好きな男優の名前を思い浮かべてくださいな)といったところだな。 ピンクレディのシングル曲に共通する“タイトルを歌詞の重要ポイントに織り込み”現象(いや、歌というもの大抵はそうなんだけどさ、ピンクの場合そのタイトルコールの部分が特にインパクト大きいもんで…)がこの歌にも見られる。 最初の♪スーパーモンキー孫悟空!♪の、細かく刻んだカッティング(ジャン ジャ~ジャン!…タン!)、またワンコーラス終盤での♪スーパーモンキー あっ 孫悟空~♪の、“あっ”が、ピンクらしくていいな~。力と勢いのあるアーティストがささいな部分でも大きな魅力にしてしまうという好例だね。 ところでこの歌、「透明人間」のB面(レコードね)に収録されていた。で、二曲ともどうも似ているのだ、曲調が。 先に挙げた曲の最初の♪スーパーモンキー孫悟空♪に続くメロディと、「透明人間」の♪あ~ショック~ ショック!♪の後の部分。もしマッドテープ(ふたつの違う曲をフレーズごとに合体させてひとつの曲にしてしまうという、ある意味歌に対する高貴な遊びというか、邪道中の邪道というか)を作ったらけっこうスムーズな「透明人間孫悟空」なんて曲ができそうだ。 といってこれ、似てる=手抜き、と言いたいんじゃない。その逆で、二曲ともシングルA面に成り得るポテンシャルがあるんだなぁ、ってことなのだ。 いや、むしろよくぞこの「スーパーモンキー孫悟空」をB面に持ってきたとすら思う。 だってなぁ、ピンクが歌う、テレビ主題歌だよ?普通こっちがA面になってもおかしくないじゃん。いや、なって然るべきだ。 今の時代なら2枚同時リリースは間違いないところ。しかしそれを1枚のシングルで発売してしまうところが豪華というか贅沢なんだよなぁ。 で、な~んでこんな贅沢な1枚が発売されたのか、これ私の得意の「勝手に推測」だけど。 「ペッパー警部」でのっけから大ブレイクし、人気絶頂!1977年の暮れ、「UFO」で日本レコード大賞を受賞し(今と違ってあの頃のレコード大賞は実に重く、名誉ある賞だったのだ)、続く「サウスポー」「モンスター」と勢いは続いていくんだけど、そんなピンク・ソングのターニングポイントになったのが「透明人間/スーパーモンキ孫悟空」だと思う。 それまでのピンク・ソングって、表現は様々だけどどこかに恋愛色を織り込んだ歌が続いていたけど(穿った見方をすれば「サウスポー」も、背番号1のすごいヤツに対する、歌の通り魔球並みに変化球的なラブソング、と受け取れるし)、このカップリングで一旦、完全なキャラクターソングに変わったんだな。 そしてその上での、ヒットチャートへのランクイン、いや連続1位を取るという大命題に、ピンクレディとスタッフが正攻法で挑んだ結果、こんな豪華で素敵な1枚が発売されたんじゃないかと思うのだ。で、結果は…もちろん1位を獲得!お見事!何度も「ザ・ベストテン」で♪消えますよ~♪を聴いたもんなぁ…。 ちなみに、続く「カメレオンアーミー」はピンクレディの親衛隊への応援歌、そして「ジパング」ではファンタジー桃源郷ソング…。そしてピンクレディは歌謡曲から徐々に洋楽テイストを取り入れた音楽性のシフトチェンジをしていくのであった…。以上、勝手な推測、終わり! 以前に書いたとおり、塾の都合でほとんど満足に番組を見られなかった私でさえこの「スーパーモンキー孫悟空」を聴くと、スタジオでのピンクレディ、そして志村けんに似せたあの孫悟空の顔(続けて三蔵法師御一行)をすぐに思い出してしまうほどなのだから、やっぱり印象深いものがあったんだよな。番組にも歌にも。 で、その根元のひとつがやっぱりミーちゃんケイちゃんの功績っての、間違いなくあるはずだ。ドリフのテレビ人形劇だけの番組だったら、果たしてどのくらい視聴率を取れたか、また今でも覚えてる人がどのくらいあっただろうか? やっぱりスーパーアイドルとスーパーコメディアン(兼ミュージシャン)集団とのステキなコラボがあったからこそ、あれだけの作品になったんだと思う。ヘタすりゃドリフの本編よりピンクレディを見たいがためにチャンネルを合わせていた人、きっと多かったんじゃないかな? そういった面でも彼女らのすごさが垣間見れるこの番組は記憶に留めておきたい作品だし(あ~、ちゃんと最初から最後まで観たいぞこれ!)、その顔たるこの歌もまた、主題歌としての役割を充分果たした(いやそれ以上だ)名曲だ。 結びに。 今回の列伝は、いつも楽しいピンクレディのお話を読ませてくださるpinkapple0902さんにご協力いただきました。ありがとうございましたm(__)m お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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