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カテゴリ:アニソン・特ソン列伝
ヤッターマン第1話を観た。といっても今回は旧作の方。最近CSのアニメ専門チャンネルで、あのリメイク版にタイミングを合わせたかのように始まったんである。
う~む、スゴイ! どこが?といえば、リメイク版に比べ遥かに洗練されてるんだな、ストーリー運びが。 うま~く約分された感のある展開と、それによって生み出された心地よいテンポが絶妙。おかげで30分間ダレない。残念ながらリメイク版、ここ負けてるね。 「説明しよう」の富山敬さん、声が若い!アイちゃんはやっぱり岡本茉莉さんがベスト。ガンちゃんも、太田淑子さんの声は馴染むねぇ。 そして、歌。世良ちんスマヌ!オリジナルはスゴイわ。久しぶりに聴いて、つくづく思った。 「ヤッターマンの歌」 ♪ウーワンワンワン ウージンジンジン ワンと吠えりゃ(ワン!)ツースリー サイレンの音(ウー!)高らかに 地球の裏表(ビュン!)ひとっ飛び ただいま出動(オー!)ヤッターマン 仮面に隠した正義の心 ドロンボーたちをぶっとばせ エンジンブルブル絶好調 足を上げてチンチン 勝利のポーズだハイ!(アチョー!) 驚くほどに強いんだ ヤッター ヤッター ヤッター ヤッター ヤッターマン!♪ 「ヤッターマンの歌」って、ムダにカッコいいアレンジと演歌系節回しが入るメロディ、山本正之の、ちょっと高田純次エッセンスの入った軽さとうっすらした力強さが渾然となって、ヤッターマンでしかありえない奇特な1曲だよなぁ。 なんかこう、腹の底から力が湧いてくるんじゃなく、「そんなにリキまなくてもいいじゃん」と、マジメくさってるのがアホらしく思えてくる、そんな感じ。 まぁ毎日聴くには疲れちゃうクドイ灰汁があり(ってか、毎日聴くもんでもないだろうが)、Zやライダー、ギャバンetcの正調王道ソングとは一線を画すものの、アニソンらしさという点では負けていない。勝ってもいないけどね。 あ、ちなみに♪勝利のポーズだハイ!(アチョー!)♪の“アチョー”は、今は亡き稀代のアクションスター、ブルース・リーの“アチョー”(怪鳥音)を指す。私たちの世代では共通認識なれど、今はわからん人もいると思うので、いちおう…。 余談ついでに、その昔、強い男のマネというとみんなアチョーだった。思えばヤッターマンの前作、「タイムボカン」の挿入歌「チュク・チュク・チャン」から“アチョー”が登場してたっけ。さらに、ヤッターマンの後期主題歌「ヤッターキング」にも受け継がれてる。ヤッターマンまでのタイムボカンソング、けっこうアチョー率、高しなのだ。 さてエンディングテーマは、今のリメイク版、なぜこの歌じゃなかったんだ~!と未だに思っている「天才ドロンボー」。 「天才ドロンボー」 ♪スッタモンダ コッタモンダ ヤッタモンダ ヤッタモンダ コッタモンダ スッタモンダ 頭はさえてるよヘイヘヘイ アイデアバッチリよヘイヘヘイ 欲しいよ 欲しいよ ドクロストン 絶対もらうと決めちゃった ドロンジョ トンズラー ボヤッキー やられてもやられてもなんでもないない おれたちゃ天才だヘイヘヘイ ドンドンドロンボー スッタモンダ コッタモンダ ヤッタモンダ…♪ 山本正之、作曲にあたり「山賊の歌」でも参考にしたんだろうか? 前作のエンディング「それゆけガイコッツ」の流れを組む(というより、イントロがほとんど同じ!)ダークでクライムチックな曲調に乗せ、なんともコメディ然としたフレーズが並ぶ怪作。 だいたい、冒頭の♪スッタモンダ コッタモンダ ヤッタモンダ♪って、どんな意味だっての?しかしなぁ、これ、ドロンボー一味の雰囲気をうま~く表してるんだよなぁ。 どこまでマジメかわからん(いや、やってるこたぁオチャラケながらもけっこう悪いことしてるけどさ)ながら、「ど~れおしおきだべぇ」と毎回のルーティーンワーク、ドクロベエ様からの不条理な仕打ちを食らってしまう悲哀も感じられて(それでいて♪おれたちゃ天才だ♪と自己PRしているところがなお、おかしくもあり悲しくもあり)、やっぱりドロンボーといえばこれでしょ!的な魅力に満ちあふれている。 でまた、歌っているドロンボー三人がねぇ、良いんだよなぁ。そのボーカルの弾け方は後期エンディングの「ドロンボーのシラーケッ」でさらに爆発全開するんだが、この「天才ドロンボー」も捨てがたい味があるってもんで。 彼らの悲哀は突き詰めたコメディの中からこそにじみ出てくるんだよな。ヘンに小洒落たしっとり系J-POPでは表現しきれない(いや、しちゃいけない)もんなんである…。 とにかく、タイムボカンシリーズの歌はクドイ。続けて聴けば胸焼け必至。 がしかし、たまにそのクドさに触れたくなるときがある。実際、そんじょそこらのアニソンには持ち得ないカラーがしっかり見えるから。 結論。あ~今の小奇麗な絵でいいから、そのままオリジナルの歌が流れるオープニング、エンディング映像を観てみたい。 せっかくあのクオリティでリメイクしながら、実にもったいないんである…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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