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500羅漢の微笑み(境界線とメディア)

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へび道は谷根千の境界線をゆく道である。谷中と千駄木の間をくねくねと何度も蛇行する小道だ。昔は藍染川という小川だったところが暗渠化された。
だから蛇行している。
小川の頃は雨のたびに溢れて洪水になったとか。。。
当時、藍染川の近くにバンズイという金魚屋さんがあり、そこの金魚たちも
洪水になるとバンズイを飛び出し、ピチャピチャとやっては子どもたちを喜ばせたという(地域雑誌『谷根千』より)。

 さあ、そこで、今回そのへび道から脇に入ったところのギャラリーKINGYOで「まちの木霊」展で展示したのが、禹(う)歩。
中国の伝説の夏王朝の王様、禹。数々の洪水に地形を考えた治水で歩き回ったために、足が不自由となる。そのよろよろした歩みが、「禹歩」と呼ばれた。
 へび道以前の、藍染川の洪水と聞いて、私の中で、この禹歩のことが気になったのかもしれない。
 禹歩は道教などでは、呪術になった。北斗信仰とも対応関係があるらしい。
「抱朴子」では、禹歩は、山に入る際に苦難除けの儀礼のようなものでもあり、
また、のちの日本の陰陽道の反閇(へんばい)にあたるものとされている。
今日、相撲の四股(しこ)や舞踏などにもその名残を見ることができるとも。

 禹歩のうちでも禹歩仙訣の場合には9ますで歩き方の順番が決まっている。何か数独っぽくて面白い。


禹歩(うほ)まちの木霊2010 (34).JPG

案の定、子どもたちに人気であった。今の子どもたちもこういう素朴な(じつは複雑な)遊び(じつは呪術)でも十分に楽しむすべを知っているようで、ゲームにばかり夢中とは言い難い面をもっているんだね、君たちはァ。
まちの木霊で禹歩



 もちろん、禹歩は子どもばかりではなく大人だって夢中にさせてくれるはずだ。
ギャラリーKINGYOからも遠くない、藍染大通りの今年になって壊されてしまった貸本屋さんを含む一角で、一昨年の夏に踊られていたのが、舞踏家の田中泯さんであった。禹歩を意識されていたに違いない。

貸し本と田中泯さん.jpg貸し本と田中泯さん2.jpg

 もう一人、禹歩を意識されていたのが、郷土史家の加藤勝丕さん。
谷中霊園の石畳で小さい頃から、この禹歩(禹歩仙訣(せんけつ))を遊びとして親しまれてきたという。リハビリにも応用されたという。加藤さんは映画『谷中暮色』にも本人役で登場されたが、車椅子でこの谷中(谷根千)じゅうを今でも回られていて、谷中(谷根千)の木霊も呼び込んでくれる方だ。(田中泯さんと一昨年谷中霊園でコラボをされたアラーキーがまさに三ノ輪の木霊そのものの人、すさまじく地霊そのもの、であったのと同じような意味において)
 禹と加藤さん。古代中国で禹が治水を行い境界を定めた地域を「禹域」といい、中国の領土の異名になっている(「大辞林」)。では、加藤さんが谷中(谷根千)じゅうを回るとどうなるのだろう。私たちも加藤さんに負けず谷中霊園やへび道を禹歩して回りたいものだ。
 季節は桜。谷中霊園には禹歩ならぬ花見の千鳥足の客人でいっぱいだ。数独の鍛冶さんは今頃ワシントンの桜と数独の9ますで千鳥足だろうか、お酒が強いとブログには書いてあったのだけれど。。。

谷中霊園の石畳
(谷中霊園の石畳にも桜の花びらが)


(1227文字)







最終更新日  2010年04月11日 02時16分57秒


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