500羅漢の微笑み(境界線とメディア)

2011/08/09(火)18:13

【谷中コミュニティセンター図書室の本めくり 02】

■『ゲゲゲの鬼太郎 妖怪パーフェクトBOOK』水木しげる監修 2007年発行 本棚:子どもコーナー38  7月6日~16日にかけて、谷中5丁目の香隣舎で、『谷中五重塔再建祈念 展覧会』が開かれ、郷土史家の加藤勝丕さんが五重塔焼失写真と、天王寺所在の閻魔説法碑の図解と説明をされた。谷中霊園に隣り合わせた場所だけに閻魔説法の音楽も説得力があった。東の加藤勝丕さんが谷中で閻魔ときたら、西の花田春兆さんが麻布、天邪鬼である。どちらも車イス生活であるが、みんなをいい意味で巻き込む。 花田さんに至っては、「ぼくは妖怪度5だからねえ」と笑う、介護するほうも笑いをこらえる。それで本人がまた笑う。天邪鬼は人の心の読める妖怪だ。   前置きはこの位で、この妖怪ファイルには名前の由来、生息地、出没時間、ブキミ度、凶暴度、迷惑度、ひょうきん度がつく。 雲外鏡は夜になると自分の姿を映し出して、動き始めるらしい。百年を超えた鏡は雲外鏡かも。   ある住職が譲り受けた釜。湯を沸かして釜が鳴った翌日は決まって雨。天気を占えるらしい。よし、谷中は「ご自由にお取り下さい」が日常的。お寺の前に釜、「ご自由に」とあったら、さて。   天井にも天井下がりがいる。子どもの頃、熱で寝込むと天井の模様を見るのが唯一の楽しみだった。将棋のマス目のようにも見えた(昔の天井ね)。天井下がりさん、将棋するなら、三崎坂上の将棋道場でやってね(今はもう道場もなく寂しい)   最後は、ぬらりひょん。人が一番忙しい時間を狙ってくるので、誰かと問いただす暇もなく、気づくと居なくなっている。姿も、ふつうの老人のようでもあり、妖怪だと気づかないらしいが、妖怪の総大将だと言われる超大物だそうだ。谷中にも大物は居るだろうか。 (670字)

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